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Wednesday, November 19, 2014


日本もこうなりつつある......2014/11/14
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News: 本年11月15日現在、本書は、全書籍中7位を記録し、アマゾン政治部門のNo.1 ベストセラーです!堤さん、おめでとうございます!

本書では、軍産複合体ではなく、医療複合体というこれまた巨大な多国籍大企業群の実相が詳細に分析されています。ただし、本書は単なるアメリカ論ではなく、日米関係を主軸に論じられている点に留意が必要です。つまり、日本の主権者国民にとっての生存環境に関わる緊要な諸テーマを扱っているのが、この堤さんの新書なのです。

本書で最重要のトピックは、実は2013年に「特定秘密保護法」(同法は、本年12月10日より施行)の裏で密かに法案が可決されていた国家戦略特区法です。これは、多国籍企業誘致の為に通常では考えられないレベルの大幅な規制緩和をするという由々しきネオリベラリスト法制です。堤さんは、この国家戦略特区法がマスコミに取り上げられずに一般に全く知られていないという点をご指摘くださっています。(P.193参照)

堤さん:2013年12月に会期末、無理矢理通した「特定秘密保護法」の裏に、もう一つ重要法案が隠されていた。「国家戦略特区法」だ。実はこの法律は、八十年代以降凄まじい勢いで国家解体中のアメリカと同じ道を辿る内容にも関わらず、法律が成立した事もその内容も、未だに多くの国民に知らされていない。国家戦略特区法は、一言で言うと、「特区の地区で、通常できないダイナミックな規制緩和を行い、企業が商売をしやすい環境を作る事で国内外の投資家を呼び込む」という内容だ。例えば新潟では「大規模農業」、福岡では「雇用の自由化」、東京・大阪では「学校や病院の株式会社経営や、医療の自由化、混合診療解禁など総合的な規制撤廃地区」を実現してゆく。まさに「企業天国」が誕生する。この制度は導入してから成果が検証され、上手く行けば全国にも広げてゆく計画だという。成果は「収益」で測られるため、これはかなりの確率で日本中に拡大するだろう。(本書、PP.193-194)

混合診療は、自由診療などという別の名称の下で既に日本で開始されており、後は拡大傾向を辿り、実質的な非正規雇用が半分以上に達しようという中で、企業偏重の福祉制度が非正規に及ぶどころか、崩壊しつつあります。さらに大増税8%から10%という滅茶苦茶な生存環境は、米国よりも既に酷いと言えますし、本書で描写されている米国は今の日本と寸分違わぬという読後感があります。TPP締結前には、並行協議もあり大方米国の医療複合体の日本への浸食は完了していることでしょう。主権者国民が何をなすべきか真剣に考察する機会として本書を推薦します。

本書は全日本国民必読の書です。

中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)
(トップ500レビュアー) 

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