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Monday, June 1, 2015


民間研究者の中西良太氏の対米従属批判論集:21世紀の救国論: 日本最高の知性である副島さんと佐藤さんお二人の素敵な対談(^ ^)2015/5/27
本書は、私が一番尊崇する日本最高の知性である副島さんと佐藤さんお二人の対談の再録です。

中でも、ピケティ格差論がもたらす官僚独裁社会への警鐘、マルクス経済学の価値の再考と官製相場を生んでいる金融政策の正体を論じた箇所がよかったです。

佐藤さん:インフレを止めるためにあったインフレ・ターゲットを、今度はインフレを起こすために使っているということですね。(p.267)

まさに、経済政策における反知性主義とその反動性の顕著な事例です!反知性主義(Anti-intellectualism)とは、腐敗したファシズム(Facism in decay)であり、もはやまともなファシズム体制すら形成できない知的劣化なのですし、そのネオリベ的に野放しの状態は、従来の確固たるファシズム体制よりも遥かに危険です!

本書でも、佐藤さん流の反知性主義の定義は明快です。

佐藤さん:それは、実証性、客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲する様に世界を理解する態度というものです。要するに株価が上がれば経済がよくなるみたいな態度です。(本書、p.34)

すなわち、今の日本の経済問題を佐藤さんは、次の数式で表現しています。A(実体経済成長)=B(高株価)であるから、官製相場、マネタリズム政策で B(高株価)=A(実体経済成長)と倒錯する反知性的で危険な経済学的観念論です。株価が正確な経済状況の反映であるのは、経済成長の実態があり、官製相場でない場合のみです。後者だけ釣り上げて、実体経済の牽引になっていないのは我々の実感する所の現実です。

佐藤さん:実体経済が改善すれば株価は上昇しますが、株価が上昇しても実体経済が改善する担保はどこにもありません。A=Bだから、B=Aが成り立つという保証はどこにもないのです。(本書、pp.264-265)

これは、安倍の反知性主義及びアベノミクスを最も簡明且つ正確に捉えた定式化です。

ちなみに本書の序論は佐藤さんによる副島さんへの人物評であり、結語は副島さんによる佐藤さんの人物評です。佐藤さんは、預言者としての副島さんがリーマンショックを半年も前に預言した点を今も高評価されています。逆に佐藤さんを聡明な副島さんは、誠実で模範的な自己批判を込めてこう語っているのが感動的です!

副島さん:私はあまりに敵と味方をはっきりさせる言論と思想表明をやってきた。このことが私の「言論の場 」を狭めてきた。敵を作り過ぎた人は生き残れない。誰に対しても幅広く大きくゆったりと話しかける佐藤優の態度に学ぶべきだ、考える人は多いだろう。私が佐藤優を褒め上げる為にこの対談本が書かれたわけではない。日本の、迫り来る目下の重要な諸問題に真剣に対処する為に私たちはどう考え、どのように準備をし(備え)、行動したらいいのか、の指針を示そうとして本書はつくられた。

(本書、pp.284-285)

日本最高の知性の輝きであるお二人、副島さんと佐藤さんの正論は、我々全日本国民の行動の指針を示してくれています!

体制と反体制派を横断する佐藤さんのバランス感覚も秀逸ですし、副島さんの反体制の堅実且つ誠実な理念の堅持も偉大です!正に日本の知性の中の知性です!副島さん!

両者は我々の模範であり、日本の知性を体現されている副島さんも佐藤さんも本当に素敵なインテリです!私は大ファンです!

本書は、全日本国民の必読書です!

出典:
中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2015, 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)
(トップ500レビュアー) 

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