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Sunday, August 16, 2015

アフリカの革命家カダフィ大佐の卓越した外交手腕が最晩年まで見事に概括された傑作フランス製ドキュメンタリー!


アフリカの革命家カダフィ大佐の卓越した外交手腕が最晩年まで見事に概括された傑作フランス製ドキュメンタリー,2015/8/16
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私は、敗戦記念日に本作を鑑賞しました。本作は、原語は英語で、フランス製のドキュメンタリーを日本版制作会社のNHKエンタープライズが、リビア内戦に合わせて反カダフィの喧伝用として放送したものです。

ナレーションが全て日本語になっており、途中2回程解説員の出川が、カダフィ大佐を独裁者呼ばわりし、リビアの国民の長年の政権への不満とか、革命をクーデター呼ばわりとか、カダフィ氏をテロリスト呼ばわりして世論誘導しています。ところが、当のオリジナルのドキュメンタリーでは、ちゃんとカダフィを政敵の視座からその卓越した政治手腕で、連合国=国連から制裁され、しかも世界ののけ者に英米の策略でされてきた過去を逆転し、油田開発でかつて放逐した英米企業を再誘致し、大量破壊兵器開発放棄表明等をする譲歩過程で、徐々にフランスもその他欧州各国を取り込んで、連合国に迎えられ、制裁解除まで達成し、しかも国連=連合国本部でオバマの次に演説する絶好の機会を捉え、積年の恥辱への報復演説を行い、国連憲章を破った抗議まで、彼の外交的努力の一貫性が明白になりました。

しかし、基本は反カダフィの側のプロパガンダですので、肝心のリビア人民の生活模様やインタビューは一切ないです。リビア内戦時の外部注入された傭兵連中のやらせの反対デモの静止画像しかないです。しかし、米国の諜報機関も、それまでリビアでは人民の側の不満がなかったから、カダフィ政権が安定して運営されて来た事を客観的に指摘しています。これは、従米偽造報道のNHKの加工とも矛盾しています。また、カダフィが政権維持の為に欧米の犬になってまで、何を犠牲にしても維持しようとしたといいますが、それが最も良く妥当するのは、裕仁です。

とにかく、カダフィが国連憲章を破り捨てるシーンでは、感動して思わず狂喜の念を禁じ得ませんでした。なぜなら、それが対米独立の本来の強靭な自主独立の精神の発露だからです。連合国の本部で、連合国をここまで批判できたのはゲバラぐらいです。
可笑しいのは、本来東京裁判史観やポツダム宣言を否定する自称右翼は、こうした本来の右翼の立場を連合国と一緒に非難するのです。そして、連中はロシアやアメリカのような強国が怖いから、弱いと観る中国や韓国へのヘイトしかしません。似非右翼の論理的破綻は、カダフィへの反応から観ても実に甚だしい矛盾に満ちているのです。

本作は、出川の要らぬ解説を抜きにすれば、オリジナル本編は全て必見です!

Cited:

中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2015, 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!Workers of the world unite! 対米従属批判!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)
(トップ1000レビュアー)    

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