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Monday, March 21, 2016

ソ連のプロレタリア独裁を、プロレタリアに対する政治的代行として気付かせる幻の名著!


われわれの政治的課題―戦術上及び組織上の諸問題
われわれの政治的課題―戦術上及び組織上の諸問題
レフ・トロツキー著
エディション: 単行本

5つ星のうち 5.0 ソ連のプロレタリア独裁を、プロレタリアに対する政治的代行として気付かせる幻の名著!2016/3/21
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本書では、今も資本主義化で横行する政治的代行の問題が、政党の組織論を通して簡明に展開されています。

ソ連もそのプロレタリア独裁は、ブルジョア独裁、官僚独裁、あらゆる大小様々な社会組織単位に顕著なブルジョア社会の指導機関と同じく、代行主義で共通している点が明確です。ソ連のプロレタリア独裁は、党書記長や党中央委員会の労働者への独裁でしかありませんでした。それは、政治的代行で一貫しています。これこそが、今日の政治運動、社会運動と其の組織の民主的を蝕んでる病根です。

プロレタリアートの政治的代行こそが独裁の根源であり、あらゆる民主主義の否定です。

では、本来の政党、組織はどうあるべきか? 

それは、労働者各人の意識と意志を現実の社会問題の解決の趨勢と道程へと合致させることです。

そうして、各人自主独立の自覚した労働者たち全体が直接民主主義的権利を行使する状況を生み出し、改革や革命に備えることです。

トロツキーによれば、それが本来の中央集権の集団主義的な意味をなすのですが、理解されませんでした。

トロツキー:

そもそも党というものの任務は、プロレタリアートの階級的利害の客観的事実とその主観的意識との合致に努めることである。従って、党(インテリ、官僚、専門家など)が代行するという方法では、この二つの契機の合致は達成しえない。

こうした方法は党の内的政治においては、党の組織が党を代行し、中央委員会が党の組織を代行し、最後には独裁者が中央委員会を代行するという結果をもたらす。

(258ページ)

つまり、これは、当時のレーニンや後のスターリン政治に顕著であるだけでなく、現在の日本の社会運動組織も蝕む代行主義こそが、官僚主義というタームの内実なのです。党機関が党に代わって考え決定し、党員へ決定のみを伝えるというのは、企業の論理であり、政治の論理ではありません。

民主主義においては、代行主義は各人の人権の放棄しか意味しません。誰かに政治を代行してもらうという状態では、民主的な発展はありえません。

これまでの主たる過去の路線の危険は、指導的幹部を、働きかけの対象としての残りの全党員大衆に対置することであり、このような体制が今後とも改まらない限り、党は変質してしまう危険があります。

では、理想的な社会組織とは何か?それは、

全ての成員の思考と意志とで進路を定めるような集団なのです。

本書は、ソ連の政治形態と真の社会主義、真の民主主義的政治形態を明白に理解する上で最重要文献です!
Source:中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2015, 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!Workers of the world unite! 対米従属批判!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)
(トップ1000レビュアー) 

   

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