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Monday, June 9, 2014


暴かれたアベノミクスの正体:国民の年金積立金を株価つり上げに不当利用する統制経済2014/4/17
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副島さんの文章力にはいつも脱帽する。読者は、副島さんが本書の論議全体の結論を第一章の最初に既に書き終え、伝え終えている点に驚愕するはずである。アベノミクスとは、一言で言うとGPIF(年金積み立て金管理運用独立法人)の国民の積立金約124兆円を、(特定の、従って平均株価をなす上場企業群の)株価つり上げのために不当に悪用する行為である。副島さんは、さらに安倍政権の傾向をこう指摘する。

「安倍政権としては無理矢理にでも株価を吊り上げたい。(中略)だからGPIFの総額124兆円のうち、8.7兆円を今すぐにでも日本株に投入できる法律を急いで作っている。」(P.10)

また、このアベノリスクとは別にカジノ資本主義の実相も指摘されているのでこちらも無視できないし、アベノミクスと混同されるべきではない。近視眼的な投機分子達が、毎日の先物取引(指数取引)で、前夜から株価の乱高下で値幅狙いの株価操作/市場操作を連日行っている点である。ここで、健全で純粋な自由競争の市場経済という幻想を棄て、実体経済からもはや甚だしく乖離した、博打的な信用ならぬマネーゲームの世界として、株式市場を捉えなくては精確な認識判断は、決して得られない事が本書の精緻な分析からも理解できる。副島さんは、この最新の日本経済情勢を一言で概括されている。

「この『小さな乱高下を繰り返して生き延びる』という動きが今の株式市場である。」(P.18)

以上は、最重要ポイントであるが、この二点だけを採ってみても御用学者らには恐ろしくてとても言及できない現実の実相であり、副島さんの経済分析が最も信頼に足る事は間違いない。

本書は全日本国民必読の書です。
対米従属批判論者の中西良太さんのアマゾンレビューより    

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