米帝国主義の非植民地住民への横暴：食人族はどっちだ？ May 24, 2014　対米従属（ Slavish Obedience to the U.S. ）批判論者の中西良太さんのレビューより

By 中西良太 / Ryota Nakanishi TOP 500 REVIEWER

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本作は、冒頭の空撮以外すべての本編が、１６ミリボレックスと３５ミリカメラによるハンドヘルドや三脚固定のショットなど誰でもレール、ドリーやクレーンなしで撮影できるドキュメンタリー的形態で構成されている。’’映画の中の映画’’という方法論を用いている点もかのブレアウィッチのクルーが参照したことでも著名であり、トビーフーパーにとってのロメロのゾンビ映画と同じ位置づけであり、インディー映画制作者たちにとって低予算映画のパラダイムとして必見である。

映画は、主として米帝国主義のマスゴミチームの非植民地住民への横暴を全編抉りだす形で、最も暴力的な連中、食人族は、米帝国主義のマスゴミであり、犠牲者である原住民たちではないという点が本作の中心思想であり、日本人の価値観にとって親和性のある８０年代イタリアンホラーの名作である。社会的に意義のあるホラー映画とは、正に本作のことを指す。素晴らしいジャンル映画である。