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Sunday, August 24, 2014


アホのミクスでなぜこの大不況が終焉しないのか?対米従属 Slavish Obedience to the U.S. 批判論者の中西良太さんのレビューより
2014/8/21
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本書は、アホのミクスが富の分配において致命的に失敗していることを如実に証明しています。

一言で言えば、日本の全労働者の月別勤労給付が減退し続けているようにトリクルダウン理論は虚偽ですし、日銀の借金札による経団連大企業株へのバラマキによって、実体経済から乖離した癒着経済として株価だけが向上してきただけです。

安倍のアホのミクスはさらに、円安や規制緩和(各種国内産業/労働者保護の廃棄)で海外企業の日本買収に有利な手を貸しているのです。

つまり、安倍は本来のあるべき経済(経世済民)政策を何もしていないのです。

では、ネオリベラリスト安倍の嘘だらけのアホのミクス「成長戦略」の正体とは?

服部氏は消費税増税の本質的構造にも言及しつつ以下の如く簡明に日本の実態経済の現状を分析されています。ここでは、現状分析と一般的原則論の対比がなされながら論述が展開されている点に留意しなくてはいけません。

「新自由主義型停滞の問題を考える必要もある。平均所得が年率5%で成長することは、全ての人の所得が2%で増加するということを必ずしも意味しない。全体の所得の4割を占める1%のスーパーリッチの所得が年率5%で増加すれば、残りの99%の人々の所得が停滞していても、その国の平均所得は年率2%で増加した事になる。しかし、99%の人々の所得が停滞している経済が成長しているといえるのであろうか。さらに全ての政策は分配政策である。円安政策にしても、輸出価格が上昇することによって、輸出産業は利益を得る。逆に国内産業については輸出原料などのコストが増加する。これを完全に製品価格に転嫁できない場合には、その分だけ利益が圧縮される。製品価格に転嫁されると、その分だけ家計が損失を被るであろう。結果的に家計と国内産業から輸出産業へと利益が移転されるのである。けれども、輸出が数量として増加すれば、国内の生産が活発化する。競合する輸入品製品の価格が上昇し、輸入が減少することによっても、国内の生産は活発化する。すると、雇用も増加し、家計も利益を受ける。このようにして、国民みんなが利益を受けるという事で、円安政策は実施された。しかし、2012年の頃と比べると大幅な円安が実現したが、輸出は増加しなかった。逆に輸入が増加している。」(PP.188-189)

正に以上がアホのミクスの本質です。

本書は日本全国民必読の書です。

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