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Saturday, January 10, 2015


イスラム国の正体に迫る良書2015/1/9
イスラム国の正体は、スンニ派のサウジやオマーンが操った従来の国家形態を超えた武装集団である。
ナポリオーニの本書は、最も客観的にイスラム国をその誕生の歴史から紐解いている。なんと、イスラム国は、イラクとシリアという二カ国の戦争史に根ざしており、CIAのアルカイダの派生或は、傭兵集団或は、モサドの傀儡などとして陰謀論的に論じられる側面だけを有している訳ではないことが本書を熟読すると読めて来ます。彼らの資金源は、間違いなくスンニ派諸国から供出されて、シリア、ウクライナなどの各国の武器ブローカーを経て米軍製の武器も流入しているのも確かです。

とにかく、既存のメディアの反テロキャンペーンの偏面報道を鵜呑みにしてもイスラム国を全面的に理解することはできません。本書では、イスラム国を誕生させた原因は、米軍のイラク戦争という事が理解できます。反テロを口実にした災害便乗型資本主義の暴挙が、従来の国民国家を超越したイスラム国という本物のテロ国家を誕生させたのは皮肉です。

本書は、イスラム国を理解する上で最良の書です。

中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)
(トップ500レビュアー)

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