Saturday, May 28, 2016

忘却された芦田修正と捨ておかれる憲法外の他の日本の重要問題:来る参院選前に、争点はなぜ、「戦争ができる国」になったのか?


日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか
日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか
矢部 宏治著
エディション: 単行本(ソフトカバー)
価格: ¥ 1,296

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5つ星のうち 1.0 忘却された芦田修正と捨ておかれる憲法外の他の日本の重要問題:来る参院選前に、争点はなぜ、「戦争ができる国」になったのか?2016/5/25
質問:憲法の文字面だけを変えれば、単純に憲法で禁じれば日本の諸問題はすべて解決するほど幼稚で簡単なのか?憲法の文字面だけが問題と言っているようなものでは?民進党ヤベノミクス日本創生はこれで大丈夫なの?集英社は体制側で、当然タブー掲載してないから出版できるんだよ。業界左翼というのは本当だね?

まず、基地密約も統一指揮権密約も、大西洋憲章も、連合国の敵国条項も既知の事実ですが、米国との密約体系は、司法で争えない状態をどうするのかが依然不明瞭です。安倍も矢部も民進党及び旧民主党系も、立場は自我、彼我の違いがありますが、改憲派です。民進党系勢力が、安倍改憲には反対しているが、自分達も改憲派なのです。つまり、改憲派が護憲派を利用するために護憲だけが目的であるかのような文句を掲げているだけなんです。しかも、矢部に芦田修正が完全に無視されていますね。これは、どういうこと?

「戦争ができる国」という名辞には、多くの疑問があります。日本は、個別的自衛権は行使できるので戦争はもともとできるのです。
日本は、集団的自衛権もこれまで個別的自衛権の下で行使してきました。しかも安倍の閣議決定でこれまで曖昧にしてきた行使も、下手にできなくなったというのが事実です。

今までは、集団的自衛権はやらないということになっていたので、個別的自衛権だとか言って、いろいろな屁理屈をつけて、インド洋での給油とか、イラクへの派兵とか事実上、集団的自衛権はやっていたんです。今度は、閣議決定のところでいろいろな制限をつけちゃった。それで、よりやりにくくなった。

例えば、ホルムズ海峡の機雷の除去なんて、一時はやると言っていましたが、もう絶対にできないです。どうしてか。ホルムズ海峡の国際航路というのは、実はオマーンの領海を通っているんです。

ですから、国際航路を封鎖するためには、オマーンの領海に機雷を置かないといけないわけですね。国際法上、ある国の領海に機雷を置いたら、それは宣戦布告と見なされるんです。その瞬間、戦闘行為になる。だから、日本は戦闘行為をやっているところに直接、自衛隊を送ることはしないわけですから、ホルムズ海峡には自衛隊は送れないということがはっきりしたわけです。

もし、北朝鮮の侵略や中国の侵略やらがあってもそこまで事態が進捗すれば、個別的自衛権に決まっているんです。

もし、客観的に安倍や米国の側からも考察すれば、アメリカは、いちばん集団的自衛権でやってほしいのは中東ですよね。しかし「中国近辺で大変なことがあったら、アメリカは来い。でも、中東には頼まれても行きませんからね。べろべろバー」ということを日本はやったわけでしょ。これで本当に日米の信頼関係が強まるのかどうか、非常に心配なんです。こういう相手側からも考察しなくては話し合いにならないよ。

戦後史に関しては、驚愕の諸事実は、フーバー元大統領の回顧録Freedom Betrayed: Herbert Hoover's Secret History of the Second World War and Its Aftermath (Hoover Institution Press Publication)か、日米戦争を起こしたのは誰か ルーズベルトの罪状・フーバー大統領回顧録を論ずなどは、本当に安倍勢力に勝ちたいならば、敵を理解する上で重要です。

集英社という体制そのものの出版社から本書も出ていますので、何もタブーは含まれていません。また、安倍や米国の側からの考察が相変わらずなく、米国による日本支配なるものだけが批判されています。

また、「戦争ができる国」というプロパガンダで、消費税増税、ネオリベTPP、格差問題、原発などの物質的問題が争点から外れてしまいます。

本書は、すべての「戦争ができる国」だけを大切な選挙の争点にしたい方たちの必読書です!

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