Thursday, December 17, 2015

ゴルビー:踏破できるのは歩みを止めぬ者のみ!


ゴルバチョフを読む (プラネット・ブックス―NAVI JAPAN)
ゴルバチョフを読む (プラネット・ブックス―NAVI JAPAN)
ミハイル ゴルバチョフ著
エディション: 単行本

5つ星のうち 5.0 このレビューをなぜ掲載しないのか? ゴルビー:踏破できるのは歩みを止めぬ者のみ2015/12/13
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本書は、ゴルビーよりも日本側の経団連の意向が色濃い本で、北方四島返還論を提案しています。

外資の完全解放や、国営企業の私営企業化などの背後にはフリードマンとゴルビーの接触があったことが本書からも証言されています。

当時の物流機構の麻痺で物不足も深刻で、民営化=私有化はチリの歴史的事例を踏襲している感があります。その麻痺が人工的であり、ゴルビーの大統領令連発も効き目がなかったのが分かります。

この時期に、ロシア共和国によるソ連の解体への趨勢は見て取れます。中でも、ヤコブレフソ連共産党政治局員は、当時の資本主義を社会主義と同一視している点がもう、科学的社会主義への立て直しの展望を閉ざしたものになっています。ここは、ペレストロイカの建前と齟齬を来しかねない最も薄弱な部分です。

ヤコブレフ:ソ連の国民は、市場経済移行を資本主義への移行と思っている。しかし現在の資本主義はマルクス時代の搾取の激しかった資本主義とは違う。近代化された資本主義は社会主義と同じだ。同時にソ連国民は社会主義も変わっている事を自覚するべきだ。

(pp.35-37)

ペレストロイカは、オイルショックを克服した日本の産業構造転換を期限とした発想で、1985年位国民総生産でソ連を抜いた日本がモデルになっているし、社会福祉政策は北欧社会福祉政策(社会民主主義)を取り入れている。彼はこっちを念頭に入れていると思われる。

しかし、彼の歴史認識の過ちは、ネオリベはマルクス時代以上の格差をもたらす純粋且つ統制資本主義であり、安易な同一視はイデオロギー担当として失格である。

私としては、ゴルビーの改革が最後まで進んでほしかったです。各共和国への強力な自治権は、改革後に移譲するべきでした。彼は人が良すぎました。
 
Source:中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2015, 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!Workers of the world unite! 対米従属批判!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)
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