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Monday, June 30, 2014


あのレイシズムによる内紛は痛ましい!2014/6/30 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
本作で、レイシズムから部族同士の殺戮シーンがあるが、主人公がそれを見た時の光景だけで、観客は本作の精神を感じる事が出来る。また、こうした部族間の殺戮を先導しているのは多国籍企業であることも忘れてはいけない。

アメリカ人が選ぶホラー映画のベストは本作!2014/6/30 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
怪物は、父親や花嫁による承認、愛情を求めているだけであり、彼への虐待が彼の暴力を一方的に引き起こしているだけである。これが、フランケンものの本質である。

ブラウニング監督の代表作!2014/6/30 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
レビュー対象商品: 魔人ドラキュラ [DVD] (DVD)
本作は、ムードの創出において抜群のゴシック映画(ピリオド映画)である。ルゴシの最高傑作であり、スペイン語版などよりもルゴシ版が優秀である。スペイン語版の方が優れているという流言を垂れ流しているのは、評論家達であり、無視した方が良い。雲泥の差がある。ルゴシの方がいいに決まってる。

このパッケージのデザインの方がいいね!2014/6/29 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
レビュー対象商品: Mr Vampire [VHS] [Import] (VHS)
どうしてこのデザインを国内版は使わないのか? 海外版の方が、カッコイイ!キョンシー映画の中でも、本VHSのデザインは抜群である。 

対米従属を脱却したベネズエラ:ラテンアメリカの対米独立革命過程を知るための必読書2014/6/29 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
中南米の中道左派政権(ソ連式や中国式スターリニズムとは異なる)が、ALBAを結成してネオリベラリズムと米帝国主義の支配に対抗し、アメリカ大陸の独立と統合を目指す過程は今も継続中である。米帝国主義に発ガン兵器で暗殺されたチャベスは、そのボリバリアーナ革命の大立役者だった。

チャベスは、ベネズエラ人民の自覚と、IMF主導の超緊縮政策を実行する国内の寡頭勢力(ラテンアメリカでは、対米隷属勢力をこう呼ぶ)、ネオリベラリズムとの戦いをその政策の出発点に見ている。

チャベス(1999年から2013年までベネズエラ大統領)が偉大な政治家であり、理想的な改革者であることは、彼の歴史観にも現れている。「 私達の人民が真に人民ではなかった時代があった。その時代の人々は、過去についての理解がなく、同じ泉の水を飲まず、考えを共有せず、絶えず操られ、騙されていた。」(本書、31ページ)つまり、共通の歴史認識なしに人民の概念はない。

チャベスは、選挙による政権獲得を目指す一方で、武装を放棄していない点がアジェンデ政権とは異なる。そして、チャベスは2002年のCIAのクーデター(米国は、ベネズエラの経団連会長をそのまま大統領に据えた点を無視してはいけない。)や、ベネズエラの技術者たちが米国の命令でサボタージュを実行した石油テロをも乗り越えた。アジェンデの敗北の教訓は、チャベスに活かされていた点が無視されるべきではない。また、アジェンデに習い、彼は1994年から1996年までベネズエラの隅々を渡り歩き、直に一般プロレタリア層、貧民層に交流している点も彼の民衆との共苦、共鳴の基盤を確固たる者にした重要な政治活動である。学ぶべき態度だ。全ての政策は、人民との直接の接触を通して生まれたといっている。

また、チャベスは国民投票を人民の主権の行使としており、またいかなる権力機構も解体せず、独裁は行っていない。彼を独裁者にするのは、帝国主義のプロパガンダに他ならない。チャベスは、ペロンやアジェンデと同様の民主主義者であり、独裁者ではなかった。

「完全な政府は、人民の幸福を最大限保証する 。」(本書、55ページ)対米従属政権による全ての民営化は、国民の生命の民営化、私営化であり、断固として反対せねばならぬ。それは、特定の資本家が広範な人民の生存権を左右する事を意味する。

チャベスは、外国企業、多国籍企業は脱税している事を指摘するのは正しい。連中は、当該国へ納税しない。基幹産業の民営化をしてはいけない。チャベスは、民営化と貸し付け条件の良さが外資誘致の条件だと言うネオリベラリズムを反証した。

2002年の米国によるベネズエラのクーデター作戦の失敗の後、チャベスは、CIAが民営化し、支配していた石油公社を国有化した。全く正しい政策である。イランのモサデクに通じる民族主義政策である。

チャベスは、私営企業の国有化ではなく、労働者と協同で経営する国営企業の設立という協同経営形態への生産様式の移行を計った。全く正しい方向である。

伝統的な大土地所有制による寡頭勢力に対し、貧困層が貧困を終結させるには、貧者に権力を与えなくてはならないというチャベスの哲学は正しい。

チャベスは、クーデターに対して諜報機関を持たなかったために阻止するすべがなかったと反省している。日本にも表向きはないが、外務省が諜報活動を代行している。

ベネズエラの国民投票へもワシントン、CIAは資金を用いて介入し、チャベス敗北を工作して失敗している。彼らは、パナマでもノリエガ将軍の当選阻止のために全く同じ選挙工作をしている。

ボリーバル計画2000は、軍が貧民の生活改善のためにインフラ整備や救援活動を自覚的に行うキャンペーンであり、憲政軍の人民軍への発展の契機とされる。

ただ、欠点としては、キューバと違い、ベネズエラでは土地改革が未成功であり、与党MVRは、全国規模での組織網が皆無である。

しかし、米主導のFTAに対抗し、ラ米人民通商条約(TCP)を締結したり、IMFに対して、国際人道基金(FHI)を設立し、米帝国主義が牛耳る米州開発銀行(BID)に対抗し、南米開発銀行(BSD)を設立した。さらに、ラ米石油機構までも成立している。どうして、アジアも対米従属ではなく、彼らのような対米独立の独自の機構を設けないのか?

このラテンアメリカの中道左派政権主導の革命は、冷戦の延長ではなく、19世紀からの南米の米帝国主義からのラテンアメリカの民族独立闘争のコンテクストで見なくては理解できない。

本書は、ネオリベラリズムに苦しめられている全ての勤労者の必読の書です。

CIAのテクを是非仕事に応用したいと思います。2014/6/29 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
本書では、元CIA諜報員のテクが満載ということなのでワクワクしながら読んでいます(待ちきれず店頭購入済み)。情報の検索も八割は、一般サイトを使っているし、対人折衝もビジネスの範疇です。意外と普通。やはり、差がつくのは盗聴、破壊を含めた工作活動の方のようです。同諜報機関に限らず、組織全体としてのネットワークや、データベースや、資金などを抜きに同機関の工作員の小手先の技巧だけを頂けば有効だというのは、体系知を欠いた怠惰な観点です。そんなスーパーテクニックはありません。ただ、彼らの手口を参考にし、引っかからないようにすることはできます(防諜目的の実用書)。

どういうテクニックが紹介されているかというと、如何に欲しい情報を持っている人に接触し、情報を得るか、または相手を協力者(スパイ)に変えるかということですが、著者はこう述べています。

「CIAは民間企業に比べれば、活動の制約が非情に少ない。資金や物資は自由に使えるし、どうしても必要であれば法律を破る事も厭わない。」(本書、332ページ)とあり、倫理やルールを守りそのまま応用できるのは、例えば、直接聞きたい情報を質問せず、無関係な話題から引きだしていくという類いの対人折衝の手法です。これは、対人折衝のプロは、皆情報収集に使っています。

本書の最重要命題は、「情報を得るには、適切な人物に適切な方法で接触しなくてはならない。」(本書、333ページ)です。

本書は、諜報機関に興味のある人は必読の書です。 Thank you for this nice CIA textbook, J.C.Carlson. I love it!

ロスの家の真ん前で戦争やってるよ:P2014/6/28 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
あの通り、家のある通りだ!エイリアンと勝手にドンパチやっているのに驚いた! サンタモニカピアもやはり襲撃されてしまった。思い出のある映画だね、本作は。

ロングバージョンは劇場版より面白い!2014/6/28 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
ロングバージョンの方が、劇場版よりも筋が通っている。主人公のトラウマは、エイリアンによる誘拐の描写が増える分より鮮明になるし、ハリソンとインディアンの関係の描写や、盗賊団と主人公の関係など劇場版よりもはっきりしているので、厚みがある。どうして、本バージョンを劇場公開版にしなかったのか? こんなに面白いのに!!

Saturday, June 28, 2014


記者山田孝之の演技がいいし、不動産業とヤクザによる保険金目当ての殺人業のバブル期の怖さがでてる!, 2014/6/28 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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本作は、2013年で最優秀の日本映画であり、社会的問題への監督の没入度も半端ではなく、中盤で延々と続く須藤と木村による老人の謀殺、家族も共犯者にしたてる不動産業とヤクザによる保険金詐欺の一部始終の描写がとにかくリアルで素晴らしい!ここまで、描ける監督は他にいないし、北野のヤクザ映画よりも遥かに内容がある。伊丹映画に近く、社会派ドラマとは正に本作のことだ。テレビでは、ここまで描けない。

対米自立国キューバと対米従属国日本:アレイダさんに学ぶキューバ革命の諸成果2014/6/28 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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対米従属批判の立場からキューバを再考すると、冷戦思考とは異なった実り多い結論が導きだせる。例えば、ゲバラは、1954年のCIAクーデターで、グアテマラのアルベンス民族主義政権が崩壊させられた事件をきっかけにアメリカ大陸統一の反帝国主義闘争に献身することになったコンテクストも日本の対米独立闘争と共通するものがある。ここでは、幾つかの講演から有益と思われる諸命題を概括し、箇条書きにして紹介する。

1)人が重要な人であるかの唯一の基準は、その人が個人的に富むためではなく、社会的に役立つか否かによる。

2)キューバの革命の実践は、コピペ式の革命ではなく、その理論が適用されるところで創造されるべきで、単に模倣されるべきではない。

3)その土地の人を真に理解するとは、共に働き、喜びや辛さを共有することである。

4)生産力の発展と意識の発展は不可分であり、それは社会問題についての学習と革命的行動により発展する。これは、新しい人間の創造でもある。

5)チェは、1959年の訪日レポートで、日本が対米従属であり、封建制力が資本主義的生産を独占する形で残存し続け、今も日本の支配階級として曾ての農民階級だった人々を搾取し続けている事を正しく指摘している。彼は、日本の対米従属についてこう結論を下している。「計画経済でないため、一定の製品が国内外の市場でいっぱいになってしまい、一方では実際に市場で競争するために行われる値下げ分を、労働者に負担させるのが慣習となっている。全体の国益を犠牲にして自らの利益を追求するライバル企業間の無慈悲な戦いというマイナス面もある。最後の問題は、国の主権が危機にあり、その主権が何にも勝る再考の財産であると表明することが最も重要なときにさえ、巨大な業界ですら外国の気ままな欲望に翻弄されざるを得なくなっている、ということである。」(P.23)まさに、対米従属批判そのものであり、正鵠を射ている。多国籍企業が主体というのが今の隷属政権の認識であり、国家という主体で敵は明らかに動いていない。

6)民衆参加型の民主政治は、地方行政として実現している国もある。例えば、エクアドルのコタカチ郡である。

7)米国によるキューバ経済封鎖は、トリセリ法(92年)とヘルムズ・バートン法(96年)により強化傾向にあるが、世界的に反対の声も拡大している。主として輸入に依存する食料や医薬品を狙い撃ちにした経済封鎖は、キューバとの貿易を他国に禁じ、違反国の商品を米国市場で販売禁止に追い込めるものであり、キューバに対する不当な不平等経済政策であり、国際貿易の理念を蹂躙するものである。まさに、米帝国主義の弱い者いじめの典型である。

8)人間の痛みを金儲けにしてはならないという理念が、キューバの公衆衛生、医療、教育の無償化を成功させた。そして、それを支えるキューバの天然資源の国有化も正しかった。海外への医師派遣事業や海外医師の育成制度などの充実も結果が伴っている。労働者国家としてキューバは模範的で、羨望の的である。中国やソ連とは異なり、本物の社会主義がここにある。

9)キューバは、ネオリベラリズム以外の社会の選択肢を今も示しているし、人民がよりよい生活を営むためには、まず自分の国の富の所有者でなくてはならない。

10)1976年のマイアミの反キューバ・テロリストたち(ポサダ・カリーレス)は、73名も航空機爆破で殺戮し、CIAは1980年にキューバに天狗熱を散布し158人も殺害している。これら、テロ集団はマイアミに潜伏し、米に養成され、今も裁判にかけられていない。米帝自身が、テロリストなのである。

11)「人が従うようにさせるには、自らその手本にならなくてはなりません。(中略)人が死んだとき―(中略)その人が私たちと生き続けていくために、その人が行ったことを私たちもやるべきです。」(PP.79-80)この言葉に感激した。

12)チェは、革命論を修正しており、ソ連とは対局のものになっている。 革命は単に外部からの解放論ではなく、被圧迫人民が自主独立の闘争ができるように助力することである。 例えば、「インディヘーナを解放してやるのではない。インディヘーナがみずからを自らの手で解放するために立ち上がるのを助けるのだ。それが革命なのだ。」(P.141)

13)キューバで納税義務があるのは、自営業者だけである。素晴らしい!

14)日本は、キューバからニッケルを購入しようとして、米国の圧力に屈して挫折し、経済封鎖の片棒を担いでいる。

15)アレイダさんは、日本の国内状況を変えたいならば、自分の国の人たちが生きている状況から離れてはいけないとアドバイスしている。

16)ゲバラ親子は、日本の軍国主義の犯罪を正しく批判し、一方でいかなる理由でも米国による原爆投下は許されない犯罪であるとも指弾している。

17)強い者が下から、弱い者を支えられるのが良い社会構造である。ゲバラは、官僚体制のような形式的な機構が前衛と人民を隔て革命を挫折させることを看取していた。彼は、スターリン主義ではなかった。

18)ラウルとフィデルとゲバラの不仲説は、CIAによる虚偽ねつ造であり、フィデル独裁説も CIAによる反キューバ宣伝工作である。

最後に最も感銘を受けた言葉を引用する。

「どうせ飢え死にするなら、社会を変えてから死にたい。」(本書、191)

本書は、全日本国民必読の書です。

Friday, June 27, 2014


日本としてリーに喝采!2014/6/27 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
本作におけるリーの復讐劇は、日本人にとって理解されうるものである。師匠を軍国主義当局に暗殺されて道場を冒涜されれば誰でもぶち切れる。あれだけ、暴れ回ったリーも租界警察に銃殺される。次は、観客が怒る番だという演出である。反日映画ではないが、反ソ、反日の政策に同調はしている。

横須賀港に本作のキャスト本人達が来た!2014/6/27 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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本作は、米国で観た予告編でどうしても観たくなったほどカッコイイ!!ただ、ニーソンとエイリアンの戦いを期待して肩すかしを食った。予告編すごい!

この緻密さを観よ!! 模型はリアリズムの精巧さが鍵!!!2014/6/26 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
模型は、とにかくこうじゃないと。リアルなエイリアンのクイーンを再現しようとしているので、ファンの評価は高い。実物大が欲しい!!

これこそ英雄!!!デニーロによるジョディフォスター解放劇に感激!!!!2014/6/26 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
本作では、プロレタリアのデニーロ運転手が、娼婦と化したジョディを人身売買者のくずどもから拳銃で救い出す感激の映画である!!!これこそ、英雄!!!銃をぶっ放してアジトに突っ込んだ彼に涙がでた!! 

とにかく殺し屋三人組の勝ち2014/6/26 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
中東と英国の秘密戦争に暗躍する三人の殺し屋が、最後は復讐の謀殺計画を企てたオマーンの富豪をその相続人のために殺し、賞金を山分けする話。デニーロなしには、私は観なかった。彼は、高齢者でもアクションスターたりうることを証明した。

Thursday, June 26, 2014


陸版のジョーズとは本作!2014/6/25 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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本作は、ジョーズに匹敵する大傑作だ!サメではなく熊だが、空想的ではなく、リアルなサバイバル劇だ!!ブルーレイ化してほしい!! 

こんなにオモロいテレビドラマは今もない!2014/6/25 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
レビュー対象商品: 来来 ! キョンシーズ DVD-BOX (DVD)
当時、これに一番はまった!今でもこのテレビドラマ以上のテレビもの観た事ない。 

本作の目玉は、ビルとウマの決闘だね!2014/6/25 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
ウマ・サーマンが、ビルとさしで戦うシーンが一番の見所だけど、映画編集としては、トレラーハウス内のウマの決闘シーンだよ!ハリウッドでも、みんな引用するのは実はそっちの方なんだ! これホント~

本作の目玉は、ビルとウマの決闘だね!2014/6/25 対米従属批判論者の中西良太のレビューより
ウマ・サーマンが、ビルとさしで戦うシーンが一番の見所だけど、映画編集としては、トレラーハウス内のウマの決闘シーンだよ!ハリウッドでも、みんな引用するのは実はそっちの方なんだ! これホント~

原題はハロードラキュラ!2014/6/25 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
レビュー対象商品: 幽幻道士 DVD-BOX (DVD)
このシリーズは、第一作から第五作まで収録されているが、日本では第四作までがテレビで当時放映された。実は、本シリーズは、後日談があり、第六作がある。そこでは、大人になったリューツーイー演じるテンテンたちが妖術使いに挑むが、金さんもやられ、彼女だけが逃げ仰せるという結末だが、その後は制作されていない。第一作がベストである。キョンシーと少年ギャング団のジャンルを結びつけたアイディアは当時として優秀だった。結果として、本家の香港製を上回る人気となった。私も非売品の腕時計が当たった! 大変嬉しかった。ちび黒役者以外は、他界した俳優が多く、その他は活動困難になっているのが現状である。実は、さらにキョンシーものが2005年に制作され、リンシャオロウが出ているが、ただのパクリものに終わっている。

ユマ・サーマンがカッコイイ!2014/6/24 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
本作は、ユマ・サーマンの格好良さが全てある。彼女は、どの男のキャラクターよりもカッコイイ!!また、どこかにとろさがあるのもいい。結構笑える!ユマ・サーマンはいいね! 

冒頭の奥菜恵が悪霊と遭遇し失神するまでのシークエンスが全て!2014/6/24 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
本作は、支離滅裂なポストモダニズム的ポエムであり、矛盾した断片のつぎはぎである。しかし、冒頭の奥菜恵が悪霊と遭遇し失神するまでのシークエンスには、とても感激した!あそこだけは素晴らしいホラー映画になっている。

セガールが突如退場という衝撃!2014/6/24 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
本作では、好きなアクションスターが二人出ているが、セガールがあっけなく退場したのは衝撃的で、実はこれで多くのファンをがっかりさせたのである。みんな、セガールの不敗神話を信じていたからである。しかし、本作は、ラッセルの傑作の一つであり、彼の好演がその衝撃を補っている。セガールはカメオ出演程度の位置づけだったので、あれでも十分満足すべきなのだが、それを知らないファンが誤解した面が確かにある。

セガールはいいとこ突いてる!評判以上の出来!2014/6/23 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
本作は、とてもリアルな東京を描き出している。ヤクザに関しても、今のヤクザはヤクザな闇事業をグループ企業でやっているのだが、彼らは自分たちをヤクザや暴力団と認識していない。していることはヤクザな連中が従事する内容であるのにだ!この点を感じさせた点が、セガールの感の鋭さがある。また、CIA東京支部は実在するし、本作のように石原元都知事を支持しているのも連中である。セガールは、こういう政治的脈絡もつかんでいるし、エンタメに持ち込んでいるのも凄い。やはり、日本のアクション映画より優れている。さすが!

Monday, June 23, 2014


ハマー最後の正道ドラキュラ映画2014/6/23 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
本作は、ハマー最後のゴシックホラーとしての最後のドラキュラ映画である。そして、リーの出番も最も多く、台詞やキャラクター設定の変更(コウモリへの変化)など、これまでのシリーズからは独立している。しかし、他の映画で引用される事も多い秀作である。ファンは、安心して観れる品質である。

シリーズ中撮影が最優秀なのは本作である2014/6/23 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
レビュー対象商品: 帰ってきたドラキュラ [DVD] (DVD)
本作の故フランシス監督は、ハリウッドの撮影監督として著名である。ライティングにここまで凝ったハマー映画はないし、シリーズ中最も美しいドラキュラ映画となっている。ちなみに、ヘルシング以外の吸血鬼ハンターは、本作でもポールという名が付けられる傾向がある。第一作以降では、本作は秀作として名高い。

ハマー・ホラーの大傑作!!!2014/6/23 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
レビュー対象商品: 吸血鬼ドラキュラ [DVD] (DVD)
私は、本作ほど鑑賞を待望した映画はなく、書籍で本作を知ってから日本でLDが発売されるのを待って十年近くたってやっと観れた!本作は、ラストで、リーのドラキュラが顔を毟るショットが除去されていたが、今の英国版のBDには収録されている模様なので、そちらもお勧めする! みんな、まだリーに出会えるチャンスはある。  

シュワがイーストウッドとダブって見えた!いい感じで年齢を重ねているね!2014/6/22 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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シュワの主演作を待望していたが、本作は期待通りだった。プチブル逃亡犯とさしで渡り合い、金の誘惑に負けず、手錠を投げつけたところでシュワの往年のヒーローとしてのイメージが完全に蘇った。また、彼の現在の声は年齢の関係でイーストウッドとも似ているし、『グラントリノ』で、チンピラ相手に一人で立ち向かったイーストウッドが想起され、本物のスターは高齢者になっても全年齢から尊敬されるものだと感じた。

陳監督が、台湾留学生だったスタジオの重役の助けを得て制作した傑作ホラー!2014/6/22 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
本作では、デヴィッド・モースがまさかあっけなく謎の新興宗教団体に呪い殺されるとは想像していなかった。演技陣は、申し分ないし、撮影も編集も全てハリウッドの基準で行われている。これが、台湾で作られたハリウッドクラスの映画である。とても面白いし、ニューシネマに通底するニヒリズム、陰鬱な悲哀感も漂ってムードを演出している。しかも、低俗なエログロの卑猥さに堕ちてもいない。陳監督は、映画創作を継続再開してほしい。この映画は、多くの学生に業界への希望を与えた重要な作品である。

 最も偉大な大先輩アン・リー監督!2014/6/22 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
本作は、リー監督の武狭映画の傑作である。本作では、キンフー映画から当時までの大陸、香港、台湾の代表的アクション俳優たちが集結している。ちなみに、脚本家の蔡先生は、脚本の影響を小林正樹監督の『切腹』から受けている。ただし、武狭映画の特色である形而上学的に強さが不変である点や、階級的な超人ぶりは民主主義的ではなく、封建的である。内容も、どす黒い復讐劇である。涙はでないが、武狭映画というジャンルをハリウッドを通して中華圏を統一する形で再構成した功績は多大である。

自身を飼うブルジョアや盗人をも騙したケリー・リンの自己中ぶりがいい!2014/6/21 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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本作は、香港社会のブラックコメディーである。ケリー・リンは、本作こそが代表作である。彼女は、出会ったスリどもを騙し利用し、あげくは自分を飼う元スリのブルジョアも騙す。そして、大陸のパスポートを取り戻し、彼氏のもとへ向う。哀れなのは、誰なのか?凄まじい自己中ぶりである。ここには、男女不平等はもはやない。ネオリベラルな個人主義同士の競合があるのみである。

ケリー・チャンはカッコイイ!第二のブリジット・リンだね!2014/6/21 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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本作は、ネオリベラルな香港の現状を高度に反映した作品である。強盗側も警察側も冷徹で人情が一切介在せず、各人が佐藤優さんがいうアトム化した極度の個人主義の競合を繰り返している。ケリー・チャンは本作では、いわゆる女性の社会進出の理想像として描かれているし、男性が観ても格別かっこいいと思うが、あまりにも感情が欠如している。まるで、香港警察のCMといったところであるし、ネオリベラルな香港のCMと言ってもいい出来である。ジョニー・トーは、ジョン・ウー以降のネオリベラルな香港映画を代表する人物であるが、人情を忘れなかったジョン・ウー監督には敵わない。

解雇後のブロディは、やはり保安官のままだった2014/6/21 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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本作では、ブロディが意外とあっけなく市議会に解雇されてしまうが、前作で大事件を引き起こした市長がいずわっている点も納得できない。その方がリアルとも言えるが。しかし、チーフブロディはやっぱり本物のシェリフだね。彼は、首になっても直接行動で同僚の協力を得て子供たちをシャークアタックから救いに向う。作品としては、前作には及ばないが、ブロディファンは必見である。

本編は傑作!しかし、BGMは駄目!フランス版のBDのBGMもひどい!米国のキノ版がベスト!2014/6/21 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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本作は、1905年の第一次ロシア革命前のある工場でのストライキが、軍警と資本家に鎮圧される過程を反面教師として、労働運動の教科書として制作された労働者映画の名作である。しかし、BGMは、日本版、フランス版BDともに駄目である。やはり、キノ製の米国版がベストである。

本BGMはモンタージュとして駄目!2014/6/21 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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本作は、ベルトフ監督の代表作であるが、このマイケルさんのコンポーズしたBGMは映像と無関係で、しかもけだるく陰鬱で退屈極まりない。ブルーレイ化するならば、1998年のバージョンが良い!

故ダーレン・マクギャヴィンの当たり役コルチャックはジャーナリストの鏡2014/6/21 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
実は、本シリーズは出来は良くない。特に最後の怪獣のエピソードでも怪物は着ぐるみそのものでしかない。しかし、ファンとしてはコルチャックの人間としての魅力が全てである。怪物は社会問題の比喩なのである。作品の完成度としては、私はパイロット版の二つのテレビ映画をお薦めする。BGMも創作の水準も段違いである。コルチャックは元来、毎回真実の報道に執着し首になるのがパターンである。それでも、あくまで真実に固執して際限なく繰り返していく所に安定を求め隷従を選択しない彼の不屈の精神がある。私が、コルチャックを敬愛するのは正にこの尋常ならざる見上げた精神である。我々は、多くのコルチャックのような事件記者(今は日本では死語になっている)が必要である。

カンフー映画の大傑作!ジャッキーはブルース・リーより人間味ある!2014/6/21 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
本作は、完璧なアクション映画であり、ハリウッドの高水準に達している。ジャッキーの代表作は、間違いなく本作である。彼の特色は、ブルース・リーがあくまで人間味のない冷徹なカンフーマシーンのように、本人の演技力の問題もあるのだろうが、カンフーの殺陣の魅力しかないのに、ジャッキーは人間味、ひょうきんさで日本人の心をつかんだのである。ジャッキーかブルースかと問われれば、間違いなくジャッキーが選ばれるだろう。また、ブルースの映画は、基本的に復讐ものばかりだが、本作は、未熟なジャッキーが成長して仲違いした親を凄腕の悪党から守るという人情あふれるものだ。私は、ジャッキーと本作が好きです。

TVシリーズは、かのコルチャックのようにはみ出してしまったね~2014/6/20 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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本シリーズは、とにかくトレマーズファンは無視し難いが、グラボイズから逸脱して、パーフェクション版のX-ファイルや事件記者コルチャックの類いになってしまっているのが残念至極です。グラボイズの進化は、あくまで映画版でのみです。それから、本シリーズの主人公はバートのまんまですが、最終話近くで陰が薄くなります。とにかく、一度みればいいという尻つぼみの出来といったところです。やはり、映画4本をおすすめします。

アレイダ・マルチさんが明かす真のチェとは?2014/6/20 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
アレイダ・マルチさんは、本書で、チェ・ゲバラが毛沢東主義であるというマオイストや中共やスターリニスト達の詭弁に反論している点が特に感銘を受けた。ゲバラは、毛沢東主義ではなかったし、スターリニスト的な官僚主義でもなく、それと戦った人物である。その証拠に、彼がそれらソ連製のがらくた赤本に対し、キューバ独自の共産主義書を編纂しようと計画していた点が本書で指摘される。また、CIAが映画でも流布しているチェとラウルとフィデルの不仲論は、虚偽であることも本書や、アレイダ・ゲバラさんの直接の証言からも明らかである。

本書は、新自由主義に苦しむ全労働者必読の書です。

TVシリーズより、プリルード(Prelude)たる西部劇風の本作の方がおもろい!2014/6/20 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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本シリーズは、私のお気に入りのSFパニック映画である。本作は、前作に引き続きマイケル・グロスが主人公だが、TVシリーズが前作の直接の続編に該当するのに対して、本作は、なぜバートが武器マニアになったかのルーツを辿る映画となっている。何と、彼の先祖はプチブルで、ネバダ州のパーフェクション・バレイ(実在する地区)に移住してきたのである。そして、初期のグラボポイズとの死闘の経験からこの一族は、武器マニアになったのである。しかし、本作の欠点は、グラボイズを住民の祖先達が熟知していたし、死骸もあるのに、どうして第一作で全く無知なのかということである。プロットに矛盾をきたしているが、例えば、マイケル・グロス雇う殺し屋がやはり悪人ではなく、人間側は基本的に係争が生じても連帯して危機に対処している点も評価される。

元外務省国際情報部長の孫崎享先生推薦の日本映画のベストです!2014/6/18 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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元外務省国際情報部長の孫崎享先生は、映画祭における私との対話で、本作を日本映画のベスト、先生の一番好きな映画として推薦されています。理由は、今はネオリベラリズムによって失われた共同体精神(日本型雇用の隷属制のではなく)が本作では理想的に描かれているからです。

孫崎享先生推薦の映画です!洋画ならこれをみましょう!2014/6/18 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
レビュー対象商品: ナイロビの蜂 Blu-ray (Blu-ray)
日本の外務省元国際情報部長の孫崎先生は、映画祭における私との対話で外国映画で先生がご推薦されるものは本作であると言われました。本当に、素敵な映画で、政治的迫害にもめげずに真理を貫くレイチェルが社会人としてのあるべき姿を体現しています。ジャンヌダルクや津雲半四郎と同じで、彼ら真の英雄はたとえ殺されても勝利なのです。なぜならば、彼らは最後まで真理に殉じたからです。これを、ドライエルは魂の勝利と定義しました。これを、真剣に人生を生き抜くといいます。

本作はキューバ政府制作なので安心して鑑賞できます2014/6/18 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
レビュー対象商品: チェ・ゲバラ 革命への道 [DVD] (DVD)  
本作の目玉は、ゲバラの未公刊著書からの抜粋が収録されている事です。そこでは彼が、初めてスターリン批判を行っています。スターリンの教条主義と官僚主義システムの弊害が、革命運動と人民の分離として批判されています。当時のキューバでは、スターリニズムの影響が、1965年頃の彼に問題視されていた点を無視してはならず、彼の若年時のスターリンに関する賞賛とを峻別しなくてはいけません。彼の妻は、さらにゲバラはマオイストではなかったことも証言しています。赤いファシスト連中とは、真の革命家を区別しなくてはCIAの思うつぼです。ゲバラの記録映画は、キューバ製のもの以外は反共プロパガンダのファシストのゴミです。

Wednesday, June 18, 2014


空気や忖度のファシスト文化に抗してこのTシャツを着よう!2014/6/17 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
ゲバラを着て、米軍基地に入り、米国税関でもゲバラで身を固める。そして、民主主義が本物かを試す試金石になるね! 特にこのTシャツは、色もデザインも一番かっこいいです! バックプリントがあるともっといいです!

米国税関でこれ着ます!民主主義だからいいよね?2014/6/17  対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
本Tシャツは、深緑がいいね!全世界労働者階級の最も偉大な英雄であるゲバラのアイコンは、商品を通して思想と精神を世界に伝播する。半袖も長袖も買いです。

キューバの真実は偉大な社会福祉国家である!!医療、教育無料!2014/6/17
レビュー対象商品: コマンダンテ COMANDANTE [DVD] (DVD) 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
ストーン監督は、邪悪極まりないCIAの反キューバプロパガンダを本作で否定し尽くしている。私もついにゲバラさんともお会いでき政治的議題で討論できた次第であり、キューバへの理解は人一倍である。本作は、いわゆるゴールデンピリオドと皮肉られるソ連崩壊後のキューバの観光業の発展が、負の面である売春観光を生んでしまったことをカストロ当時議長が痛烈に批判し、取り締まりを強化した点も本作で記録されており、単刀直入で彼らは隠すところなく問題に向き合っている点も卑劣な米帝とは対局である。キューバは、現在2014年の時点でも、医療社会福祉制度が日本以上に充実した労働者国家であるし、ボリバル革命などラテンアメリカ全体の中道左派主体の反ネオリベラリズムの連帯も発展中なのを確認できたので安心してほしい。人類の未来は、対米従属の日本ではなく、ラテンアメリカの労働者国家群の牽引にかかっている。ちなみに、キューバへの経済制裁は、キューバとの貿易関係を締結した国の製品を米国が米国内で市場封鎖するという脅迫に他ならない。キューバは、医療面で特に製薬を米国品に依存しているので、幾重ものブローカーを経て輸入してしのいでいるのである。米帝国主義による経済封鎖は、イラクでも150万人の子供達を餌食にした人類史上最低の行為である。連中は、アメリカとはこめこくだけでなく、南米も含めたみんなのアメリカ大陸の意味である事を日本に教育すべきである。日本の民主派は、キューバの味方である!  

I'll take it! This is it!!2014/6/17 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
世界プロレタリアートの英雄であるゲバラのメッセンジャーバッグの中でもこのデザインがベストです!文句なし!!Hasta La Victoria Siempre! Workers of the world unite!! Power to the people!!! Long live Che Guevara!!!!!

偉大な師達の最も偉大な台湾映画の傑作2014/6/16
レビュー対象商品: 悲情城市 [DVD] (DVD) 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
本作は、私の師匠達の結集した伝説の台湾映画の名作、代表作であり、日本のインテリ層の中でも最も広範に知れ渡っている唯一の映画である。本作は、本省と外省の両方のスタッフ、キャストが参加しているが、制作会社である中影は、国民党の国策映画の制作会社である。今は倒産後、国民党系の財閥が運営し、レンタル業を主としている。本題に戻ると本作は228事件をポエム的に逃避的に描いている。決して、事件の虐殺の現場をステージングしていない。結局、本省と外省の国策映画的な融和を企図した作品であるが、同様に国の資金でギリシャの歴史劇を撮ったアンゲロプロスの映画とホウ映画は自覚的に類似している。ただ、本作は商業ベースを重視したためにホウの初期の路線と後のアートフィルム路線の分岐点ともなっており、脚本の呉氏が参加したホウ映画こそが、私の好きな彼の作品であり、ポストモダニズム的なポエムになってしまっていない。228の体験者たちからは、酷評され史実の歪曲とされるのは否めない点が多々あるが、台湾人の立場主張は表現できているのだからよい。ロングテイク多しといえども、本作は決して退屈にはならず、台湾北部の独特の田舎のムードが魅力的である。私は、大好きです。

この映画は五味川文学のベスト!2014/6/15
Amazon.co.jpで購入(詳細) 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
戦争を知らぬ世代は、本作で戦争の追体験ができるという大傑作である。そして、梶のような人間らしい人間が現在の日本社会には必要である。本作のブルーレイ化を切望する。

The Best Filmmaking Text Book!2014/6/15
Amazon.co.jpで購入(詳細) 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
Every famous film schools use this book as one of their text books. You must read it if you wanna be a filmmaker! Get it!

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Amazon.co.jpで購入(詳細) 対米従属ひあ
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私の先輩にして友人の力作としてのジャンル映画の試み2014/6/15
レビュー対象商品: Invitation Only [Import anglais] (DVD) 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
私の先輩が、台湾でホラー映画を小澤マリア主演で撮ったのだが、SAWへの便乗と、ジャンル映画製作のシステムが皆無な環境下で制作したのだが、評論家や学会の評価は低すぎる。私としては、エログロ路線のレッテルばりがされ、アートフィルム以外はゲテモの扱いする風潮自体が問題であり、民主主義的にジャンル映画を志向する若手の傾向は正しいのである。ただ、大都会の支配階級が堪能する殺人ゲームの世界を構築したが、ストーリーが支離滅裂で、殺人鬼が延々殺しまくる遊戯になってしまっているのが残念だ。小澤マリアは普通のドラマの演技ができないことを露呈している。あっちの世界と映画芸術の世界は別世界である。

本当の民主主義が何たるかを理解しているのはキューバである2014/6/15
Amazon.co.jpで購入(詳細) 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
本書の著者は、言わずと知れたかの革命家ゲバラの娘さんである。そして、日本人に対米独立の大切さと帝国主義による民主主義の蹂躙を説いている最も政治的に成熟した国民は、キューバ人をはじめとするラテンアメリカの人民である。キューバの医療、社会福祉の充実度は世界最高であり、彼らはCIAによる度重なる生物兵器による人工的な飢饉災害をも見事に克服してきた偉大な国民であり、彼らの今日の貧困状態は主として米帝による経済封鎖が原因であり、それがなければキューバはラテンアメリカでも貧困が完全に退治された社会になっていただろう。本書を熟読すれば、そのような苦境の中でもキューバの制度が人道的で、ネオリベラリズムに抗して国民の人権を最優先に守るすてきな社会である事が分かる。

本書は全日本国民必読の書です。

これこそ日本社会の本質である隷従を批判的に描いた今井正監督の大傑作!!2014/6/14
レビュー対象商品: 武士道残酷物語 [DVD] (DVD) 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
本作は、今井監督が封建時代から現代日本までの固有な経営システム(日本型雇用システム、日本型生産様式)において武士=社員の公私混同した隷従振りが、中村錦之助演じる部下が恋人や家族も上司、武家=企業の犠牲にしていくどうしようもない日本的な隷従ぶりがこれでもかとオムニバス形式で描かれていく。小林正樹監督と今井正監督の作品は、日本型雇用システムが崩壊し、幾多の弊害を噴出し労働者たちを苦しめている現在、まさに日本人必見の映画である。本作は、残酷であるが、そこに真実が描き出されている。

文句なしの日本映画の最高傑作!津雲半四郎こそが理想的な社会人像である!!2014/6/14
Amazon.co.jpで購入(詳細) 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
本作は、仲代さんご本人も自身のベスト作に選ばれた日本映画の大傑作である。ここでいう、武家は今日ではブラック企業の等価物として多くの人の目にも映るし、武士道とはゴーンが例えているように日本型雇用システムの等価物である。今井正監督の『武士道残酷物語』という名作も本作と同じスタンスで、同じ主題を扱い、より意図的に武士道と日本型雇用システムをダブらせている点が見落とせない。100%真剣で行われた殺陣の成功例も他に類がない。現在は中間組織の不在や弱体化が、この日本社会の危機の原因であるが、個人が個人の範囲で行う戦いでは、正に本作の津雲半四郎の行為は正しいのである。私は、津雲に完全に共感するし、本作が心底好きである。忘れてはならないのは、本作で津雲半四郎は、何も敵である武家連中に事の是非の判断を託していない事である。ここに、抗議抵抗の原則がある。事の是非を判断するのは被害者であり、組織的加害者である連中ではないのである。この態度が、見事に体現されている。

小沢さんを逆境において支え、日本の民主主義を守り抜いた本当に立派な佐藤さんと石川さんから学ぶべきもの,2014/6/13     キーワード: 対米従属 
Amazon.co.jpで購入(詳細) 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
本書で、佐藤さんは、石川さんが陸山会事件で検察に小沢潰しの階段として冤罪を仕掛けられたが、彼の助言を実行した石川さんが結果として小沢さんの無実を証明し、日本の民主主義を官僚の魔の手から救ったことを讃えている。我々も同感であり、佐藤さんご自身も民主主義派である鈴木宗男さんを潰すための検察の階段として冤罪に遭われている被害者である。我々は、日本の民主主義を守り抜いたお二人にこの場を借りて最高の敬意を表する。

本書では、様々な社会的立場における人たちへの逆境の切り抜け方が佐藤さんと石川さんにより提供される。例えば、うつ病とは、実際は抗うつ剤の売買のためにあれこれの名称で病気化される人間の精神の鬱屈状態であり、元々気分は浮き沈みがある。この前提の上で、佐藤さんはうつに関する会社のマニュアルに従わず、自分で信頼できる医者を探しまわり、すぐに薬投与をしたがらない、話を良く聞ける医者を見つけることを薦める。日本は、米国の抗うつ剤業界最大のマーケットであることを忘れてはならない。また、日本の会社は、メンバーシップ型であり、役員でもない外部雇われ労働者が正社員と非正規に差別され社員といわれる正社員文化であるが、労働力は常に代わりのあるもので、使い潰しては代えていくという資本の論理はあくまで貫徹されている。

それは、日本人がうつになればなるほどますます外国の強欲薬品メーカーの金になる構図である。さらに、うつになるものは追い出し部屋行きなど追い出し対象になるのが日本型経営である。そして、キャパ越えをしたら、身を引いて、仕事量を減らして復帰していくのがこの復活の経路である。ここでの、成功の程度と内訳がアメリカンドリームのそれではない点に注意がいる。

また、佐藤さんは、資本主義における協業と分業の区別をマルクスから引用し、がんばれというかけ声も協業、労働者間の共同作業における競争原理の産物で、そこでは、あくまで他人と自分の無関係性が前提になっていることをご指摘される。がんばっては、あくまで他人事、若いうちの勤労が肥やしになるというのは、誰にとってかというと管理労働者たち、他人の肥やしになってしまうことを意味する。アトム化された個人間が競争と成果主義で分化され社会的団結の機能が労働者側から喪失されている。

佐藤さんは、個人対組織戦においてまず個人は組織に勝てないとした上で、それへの可能な勝利の形態を提示している。彼は言う。「(中略)どこで勝てるのか?それは自分の社会的復権です。だから、公判で、例えば猪瀬直樹さんのように、検察の言うようなことを丸呑みにするようなことはしません。ちゃんと抗って最高裁まで戦います。それで筋を通して、こちらは本を買いて、検察のでっちあげたストーリーと対峙させる。あとは社会的に判断してもらおうと。こういうやり方しかないわけです。」(本書、P.51)全く正しい個人による闘争の態度である。個人が組織と戦う時は、断固として組織側の論理を排し、個人側の主張を堅持し、最後まであらゆる手段を尽くすことである。この態度、行動自体に価値と救いがある。佐藤さんがご指摘されるように、会社組織というものは基本的に上の味方であり、労働者の側にはつかない。

佐藤さんは、相談以前に、自分で問題を全て思いつく範囲で書き出して対象化し、ノートにまとめて深く理解すること、何が問題なのかを論理を明確化する必要性を提言される。書くということで、問題解決の道筋がつくし、それである程度問題は解決したに等しい。後は、その鉄の論理を貫けば良い。

石川さんと佐藤さんが検察の取り調べに対処する際のあるべき対応策は参考になる。敵である検察に説明をする必要はなく、それは防御の手の内をさらすことになるということである。説明をするべき相手は敵ではないという原則は全く正しい。それは、敵に事の是非の判断を託すに等しいからである。日本人はこのような誤った倫理を支配階級から植え付けられていることを佐藤さんがご指摘してくださっている。

そして佐藤さんと石川さんは、本当にやりたい事を目指している人は、妄想でなければ、そこに現実的な手続きが入っており、現実的な対応をしている人だけが本当にそれを目指している人だと言う事になるというご指摘も正しい。

マル経に関しても、国家が介入し規定する貨幣論、投資と擬制資本の投機の区別、賃金概念が内包する生活給、労働力の再生産の側面、恐慌を永久に繰り返さないと生存できない資本主義など、佐藤さんのような中道左派の側からのマルクス経済学の再評価も重要である。

佐藤さんも、ネオリベラリズム(経済)とポストモダニズム(文化)が相互補完的な現象であることをここで初めてご指摘されている点が特に印象に残り共感した。そう、前者の上部構造への反映が後者なのである。各構成部分がアトム化し、互いに分裂し合い、反目しあう不確定性が両者の本質である。そこでは、全体としての有機的調和や共同体的正義など実現しない。佐藤さん曰く:結局、ポストモダン主義は、モダン(近代)の一人一人がバラバラになったアトム(原子)的世界観を強化する機能しか果たしませんでした。一人一人がバラバラにされた社会では「つながっている」という共同体意識など不要になりますから、小説の有効性がなくなってしまう。プロットを立てなくなって、“ポエム”の時代になるわけです。(PP.215-6)

本書は、逆境はまず自分で対処しないと誰も自分に代わって対処してくれないことを正しく説いています。経験則からも普遍的に有効な対処法が多く提示されていてとても役に立ちます。

小沢さんを逆境において支え、日本の民主主義を守り抜いた本当に立派な佐藤さんと石川さんから学ぶべきもの,2014/6/13
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本書で、佐藤さんは、石川さんが陸山会事件で検察に小沢潰しの階段として冤罪を仕掛けられたが、彼の助言を実行した石川さんが結果として小沢さんの無実を証明し、日本の民主主義を官僚の魔の手から救ったことを讃えている。我々も同感であり、佐藤さんご自身も民主主義派である鈴木宗男さんを潰すための検察の階段として冤罪に遭われている被害者である。我々は、日本の民主主義を守り抜いたお二人にこの場を借りて最高の敬意を表する。

本書では、様々な社会的立場における人たちへの逆境の切り抜け方が佐藤さんと石川さんにより提供される。例えば、うつ病とは、実際は抗うつ剤の売買のためにあれこれの名称で病気化される人間の精神の鬱屈状態であり、元々気分は浮き沈みがある。この前提の上で、佐藤さんはうつに関する会社のマニュアルに従わず、自分で信頼できる医者を探しまわり、すぐに薬投与をしたがらない、話を良く聞ける医者を見つけることを薦める。日本は、米国の抗うつ剤業界最大のマーケットであることを忘れてはならない。また、日本の会社は、メンバーシップ型であり、役員でもない外部雇われ労働者が正社員と非正規に差別され社員といわれる正社員文化であるが、労働力は常に代わりのあるもので、使い潰しては代えていくという資本の論理はあくまで貫徹されている。

それは、日本人がうつになればなるほどますます外国の強欲薬品メーカーの金になる構図である。さらに、うつになるものは追い出し部屋行きなど追い出し対象になるのが日本型経営である。そして、キャパ越えをしたら、身を引いて、仕事量を減らして復帰していくのがこの復活の経路である。ここでの、成功の程度と内訳がアメリカンドリームのそれではない点に注意がいる。

また、佐藤さんは、資本主義における協業と分業の区別をマルクスから引用し、がんばれというかけ声も協業、労働者間の共同作業における競争原理の産物で、そこでは、あくまで他人と自分の無関係性が前提になっていることをご指摘される。がんばっては、あくまで他人事、若いうちの勤労が肥やしになるというのは、誰にとってかというと管理労働者たち、他人の肥やしになってしまうことを意味する。アトム化された個人間が競争と成果主義で分化され社会的団結の機能が労働者側から喪失されている。

佐藤さんは、個人対組織戦においてまず個人は組織に勝てないとした上で、それへの可能な勝利の形態を提示している。彼は言う。「(中略)どこで勝てるのか?それは自分の社会的復権です。だから、公判で、例えば猪瀬直樹さんのように、検察の言うようなことを丸呑みにするようなことはしません。ちゃんと抗って最高裁まで戦います。それで筋を通して、こちらは本を買いて、検察のでっちあげたストーリーと対峙させる。あとは社会的に判断してもらおうと。こういうやり方しかないわけです。」(本書、P.51)全く正しい個人による闘争の態度である。個人が組織と戦う時は、断固として組織側の論理を排し、個人側の主張を堅持し、最後まであらゆる手段を尽くすことである。この態度、行動自体に価値と救いがある。佐藤さんがご指摘されるように、会社組織というものは基本的に上の味方であり、労働者の側にはつかない。

佐藤さんは、相談以前に、自分で問題を全て思いつく範囲で書き出して対象化し、ノートにまとめて深く理解すること、何が問題なのかを論理を明確化する必要性を提言される。書くということで、問題解決の道筋がつくし、それである程度問題は解決したに等しい。後は、その鉄の論理を貫けば良い。


日本映画史上におけるホラー映画の最高傑作2014/6/13
Amazon.co.jpで購入(詳細) 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
本作は、国際的に日本のホラー映画のベストとされる同作のチラシである。このデザインは、当時のハマーやAIPのポスターデザインと同様のケバケバしさがいい。まさに物語を伝える有機的なデザインであり、今日のCF的な無機質でべっとりとしたビニール感がなくていい。街角でみた映画のポスターの思い出に通じる暖かさが感じられるデザインである。芸術的な価値は、安っぽいコマーシャル的な調子のものにではなく、このように絵画作品としても独自に通用するものにこそ宿る。本作自体は、このチラシのデザインと同様、ポストモダニズムに毒されていず、是非ブルーレイ化されるべきである。

主人公ストームのどん底の悲劇からの凄まじい復讐劇2014/6/13
レビュー対象商品: ハード・トゥ・キル [Blu-ray] (Blu-ray) 対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
本作ほど主人公が遭遇する悲劇の程度が深刻で、その分その復讐の凄まじさが出た映画もない。本作はまた、CGなしであるが、映画の純粋な素材自体をここまで映画的な構成のレベルに引き上げる技術は一流であり、今日の説明的、象徴主義的なCGショット乱用の作品が氾濫する中で大変参考になる。ただ、ストームと女医が郊外をジープで逃走し、囲いを曵き破るところでは、スタントによる吹き替えで、セガール本人でないことが明からさまになるので残念であるし、ラストはテープの映像を唐突に見せてブラックアウトしてしまい余韻がよくない。セガール映画としてはベストではないが、参考になる映画である。

修羅場:継続的に闘争が起きている場所を指す2014/6/11
Amazon.co.jpで購入(詳細)  対米従属批判論者 中西良太さんのレビューより
本書では、全11章ある修羅場を切り抜けた11人の人物評を通して各人の教訓が総括されていく。

第1章では、目的のために手段を選ばぬ君主論を説いたマキアベリから、マルキストではなくプロテスタントの中道左派である佐藤さんは専門知識あるものの助言に絞り込み、即断せず自分で考え決断したら貫徹することを導きだす。

第2章では、イエスである。イエスがユダヤ教徒で、キリスト教はパウロの創作である点はまだ多くの人々には知られていないが正しい歴史観である。ここでは、自分が他者に何を与えることができるかを考える必要性を説いている。

第3章は、ドストエフスキーである。彼は革命の挫折者で、皇帝への帰依者であるが、ソ連のようにそこで切り捨てずに革命精神を温存し続けた点が指摘される。ここでは、作家が自身の持つ危険思想についてあたかも敵対しそうであるかの如く話す傾向が説かれる。

第4章では、ヒトラーである。彼の思想は生存闘争至上主義で、そのためには何をしても許されるというものだった。また、ヒトラーが反自由貿易主義者である点も彼の偏狭な民族主義から理解できるが、本当の保守右派はそういうものだろう。安倍との違いも明確である。

第5章は、麻生のナチ発言の根源である、ワイマール憲法形骸化の矛盾立法の手口を編み出した政治公法学者ケルロイターである。ここでは、憲法改正せずともそれを形骸化する立法で、実質的な改憲、見えない新憲法体制を構築することが可能であることが指摘される。

第6章では、スノーデンであるが、ここでは、ハッカーのアナーキズムが問題視される。そして、彼が諜報機関の掟破りをした点が修羅場における作法を誤ったと見受けられる。佐藤さんは諜報の世界の観点から彼を手放しに評価していないし、プーチンと同意見である。

第7章は、ロシア文学者の内村剛介である。ここでは、スターリン獄を生き延びた彼から、絶対的な価値を堅持する人はどんな困難でも切り抜けられることが分かる。ただ、ボリシェビズムが直ちにニヒリズムとする説は説得力がない。

第8章では、宇野弘蔵が扱われる。戦前のマルキストたちが、日本では講座派と労農派に二分されるのはここで初めて知った。彼が治安維持法で検察に捕まった件からも、今の検察ファシズムの手口が当時と同一であることが分かった。ここでは、佐藤さんは、修羅場に対処するには優れた知性と豊かな心情を持つインテリになることが必要と説く。

第9章では、反ナチの神学者ボンヘッファーである。ここでは、ネット言語文化や短文思考が、ポストモダニズム的に思考、リテラシーの低下を招くことが危惧される。佐藤さんのお言葉で印象に特に残ったのは以下の部分である。「個人が個として書き言葉に向かい合い、自立的に思考する」という、反時代的なアプローチが、修羅場の技法として、もっとも効果的と筆者は考える。(本書、P.150)ここでは、佐藤さんはイエス的な言行一致だけでなく、お互いに正しい言葉使いと行為をすることによる信頼と友情の醸成を説く。

第10章では、会社員の安藤美冬である。ここでは、トルストイ的に、ただ仕事などの道を邁進するだけでなく、休みをとり反省することの大切さを説く。

第11章では、作家のラングドンである。孫崎さんも引用される言葉「地獄の最も暗きところは、倫理の危機にあっても中立を標榜するものたちのために用意されている」(本書、P.191)から、佐藤さんは自分の価値観をあくまで追求し、不作為が修羅場で悪になることを指摘する。

本書から、修羅場の作法の達人たちは「時」を見極める達人たちでもあることが分かる。

本書は、修羅場を切り抜けるこつを得る上でお役立ちの本です。