孫崎さんと佐藤さんの差異, 2015/2/11
レビュー対象商品: 危機を克服する教養 知の実戦講義「歴史とは何か」 (単行本)
本書では、佐藤さんによる孫崎さんへの批判が特筆されるべきものだった。なんと孫崎さんは現役時代はCIA一本の人だったという。此れは、普通現役時代に体制内で体制に奉仕するのが常なので、両者のファンとしても許容範囲である。また、安倍政権以降に顕著になった日本の論壇を徘徊する反知性主義と陰謀論がここではリンクされているのも理性的である。
陰謀史観と反知性主義はどちらも危機(分かれ道)を解決する手段としてはどちらも現実的でないのは確かである。一言言いたいのは、対米従属論の共産党の欠点は、日本自体の帝国主義及び米国の意向という形で私利私欲を満たそうとする官僚とマスゴミの免罪になるというが、それは佐藤さんによる陰謀論批判と重複する。つまり、対米従属論、陰謀論、アメリカ帝国主義批判論の欠点は、対米隷属という形で、米国の意向を口実に私利私欲を実現しようとしている官僚層を免罪してしまう点である。これは、孫崎さんも既に自ら指摘している点であり、この点では、佐藤さんと孫崎さんは実は共通している。事実か、陰謀論というフィクションかは、あくまで個別の検証を要する。
佐藤さんも、孫崎さんも反米ではないし、一元的にアメリカを批判しているのではなく、アメリカ帝国主義は勿論だが、対米隷属を売りにして、実は米国の意向という偽装の下に私利私欲を貪る官僚達こそ問題であるとしている点はどちらも一致している。
ただし、私も陰謀論が実は体制とその周辺の人物達から流布されているのを知っているし、陰謀論が真に批判されるべき者達を免罪してしまう危険性を最重視される佐藤さんの分析に完全に同意します。
佐藤さんの以下の分析箇所は、安易に陰謀史観に乗ってしまう反知性主義的な傾向に警鐘を鳴らしています。
佐藤さん:アメリカの陰謀とかなんとか言う前に、この陰謀論の影に隠れている日本の政治エリート、国会議員と官僚。その責任をみないといけない。陰謀論を唱えると全て免罪されてしまう。(39ページ)
陰謀論と反知性主義はリンクしており、実際はどちらも体制側にとって許容範囲であり、彼らにとっては少しでも彼ら自身の責任から主権者国民の目をそらせる為の免罪符なのである。主権者国民にとって真の敵は、対米隷属を売りにし、米国の意向を口実に私欲を貪る官僚、そして政府である。
本書は全日本国民必読の書です!
陰謀史観と反知性主義はどちらも危機(分かれ道)を解決する手段としてはどちらも現実的でないのは確かである。一言言いたいのは、対米従属論の共産党の欠点は、日本自体の帝国主義及び米国の意向という形で私利私欲を満たそうとする官僚とマスゴミの免罪になるというが、それは佐藤さんによる陰謀論批判と重複する。つまり、対米従属論、陰謀論、アメリカ帝国主義批判論の欠点は、対米隷属という形で、米国の意向を口実に私利私欲を実現しようとしている官僚層を免罪してしまう点である。これは、孫崎さんも既に自ら指摘している点であり、この点では、佐藤さんと孫崎さんは実は共通している。事実か、陰謀論というフィクションかは、あくまで個別の検証を要する。
佐藤さんも、孫崎さんも反米ではないし、一元的にアメリカを批判しているのではなく、アメリカ帝国主義は勿論だが、対米隷属を売りにして、実は米国の意向という偽装の下に私利私欲を貪る官僚達こそ問題であるとしている点はどちらも一致している。
ただし、私も陰謀論が実は体制とその周辺の人物達から流布されているのを知っているし、陰謀論が真に批判されるべき者達を免罪してしまう危険性を最重視される佐藤さんの分析に完全に同意します。
佐藤さんの以下の分析箇所は、安易に陰謀史観に乗ってしまう反知性主義的な傾向に警鐘を鳴らしています。
佐藤さん:アメリカの陰謀とかなんとか言う前に、この陰謀論の影に隠れている日本の政治エリート、国会議員と官僚。その責任をみないといけない。陰謀論を唱えると全て免罪されてしまう。(39ページ)
陰謀論と反知性主義はリンクしており、実際はどちらも体制側にとって許容範囲であり、彼らにとっては少しでも彼ら自身の責任から主権者国民の目をそらせる為の免罪符なのである。主権者国民にとって真の敵は、対米隷属を売りにし、米国の意向を口実に私欲を貪る官僚、そして政府である。
本書は全日本国民必読の書です!
Cited From :
中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2015, 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)
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