Thursday, September 3, 2015

反知性主義と戦うインテリ達との対話集!


反知性主義と戦うインテリ達との対話集!2015/9/1
本書では、手嶋さんと佐藤さんの対話が最も印象に残りました。

例えば手嶋さんは、インテリジェンス(諜報)の基礎を単に極秘の情報を有しているということではなく、健全で常識を物差しにして、誰でも知りうる事を料理できるかであるという風に平易に定義をされています。この言に尽きると思いました。

さらに、佐藤さんは核兵器保有及び拡散の連鎖を招く、イラン、ロシア、中国の新枢軸論を展開して、それに警鐘をここでも鳴らしています。

なぜなら、それはパキスタン核保有から、サウジアラビア核保有そして、世界イスラム帝国化を図るイスラム国核保有の終末戦争を招く核の連鎖が生じうるからです。

佐藤さん:インテリジェンスの世界のプロは、サウジアラビアとパキスタンの間に秘密協定があると見ています。すなわちイランが核をもつ自体になれば、パキスタンの領内に置いてある核弾頭をサウジアラビアの領内に密かに移動する。アメリカ政府もそれを阻止することはできません。同時に「サウジが核を持つなら、我々も」と、アラブ首長国連邦やオマーンやカタールも核弾頭を買い付けるでしょう。そこ迄、予測する専門家はいるのです。「イスラムの核」が拡散する事態となれば、従来の核の均衡など成立しなくなります。
そんな状況でサウジアラビアの王朝が倒れたら、そこに「イスラム国」が入って来て、核を手に入れてしまう。

(39-40ページ)

今や中東や周辺アジアの核開発問題は、相互に孤立していず抑止力云々の問題ではなく、イスラム国の核保有のシナリオを描く形に全体としてなっている事が分かります。「イスラム国」は、構図でいくとスンニ派であり、反シーア派国家ですが、各国から傭兵的な集団個人が参加しており、コントラのように土着集団ではなく、未だに正体は謎です。この部分の追求も今はメディアで下火になってしまいましたが、大手メディアからは不明なので現地ルポ等に期待したいです。

本書は、全ての佐藤ファンの必読書です!

Cited:

中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2015, 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!Workers of the world unite! 対米従属批判!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)
(トップ1000レビュアー)   

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