21世紀の民主主義論:真の民主主義とは、人民の権力のことであって、人民の代表が人民に代わって権力を行使することではない!, 2015/8/10
レビュー対象商品: 緑の書 (単行本)
アフリカを代表する対米独立闘争の鏡としてのカダフィ大佐は、本書で直接民主制とは元首の直接選挙のことではないことを指摘しています。
真の民主主義とは、代表制ではなく、投票制は、各個人の民主主義的権利の放棄であり、政党による代行であれ、個人の執政者によるものであれ、特定の民族によるものであれ、階級によるものであれ、宗教による統治であれ、全て独裁であると正確に主張しています。
民主主義とは、全ての人民に依る人民の直接的な権利行使であり、代表という一部の人民に他者が己の人民の権利を投票という形で放棄するものではありません。代議制も、代表制も独裁制です!
カダフィ大佐:民主主義とは、人民の権力のことであって、人民の代表が人民に代わって権力を行使することではない。(中略)人民の代表と言うのはありえない。(中略)代表とはペテンである。(中略)史上最悪の独裁制でさえ、議会を通じてしゅつげんしたのであった。(pp.10-13)
カダフィ大佐により、ここではいわゆるブルジョア民主主義やスターリニズムの虚構性が首尾一貫して否定されています。一党制も多党制も全て独裁制で、投票に依る代表制自体も独裁であるという指摘はブルジョア教育下で逆立ちさせられている真実です。投票だから、民主主義ではないのです。 代表とは、他者の権利の剥奪であり、独占、独裁であるというのは極めて重要な観点です。
彼がマルクスと違うのは、階級闘争も、不断に権力機構内で対立構造自体が別の形態で再生産されて際限がないということです。彼は、これらを全て統治機構を巡る問題として捉え、各産業の中間団体を包括し、あらゆる職業団体から構成される人民会議と各地の人民委員会を通じた直接民主制を説いています。
カダフィ大佐:民主主義とは人民が政治をコントロールすることであるというような時代遅れの認識に終止符が打たれ、民主主義とは、人民が自らをコントロールすることであるという正しい認識がそれに取って代わるのである。(p.29)
さらに、カダフィ大佐はソ連型社会主義の欺瞞を指摘して、仮令、所有形態が官僚制下の労働になっても、賃金労働に代わらず、労働者達が官僚支配下で自らの権利を剥奪されているならば、資本家の下の隷従状態と同じであると指摘しています。労働者に依る生産の自己管理こそが真の民主主義的な前進です。
カダフィ大佐は、人間の顔をした社会をこう定義しています。
そうした社会の実現は、人間の物質的必要性が他者の支配や管理に妨げられずに充足する時、可能となるのである。必要の充足は、他人を搾取したり、隷属させたりすることによって達成されてはならない。(p.57)
リビアの英雄カダフィ大佐は、ここで正論を展開しており、資本主義を超える思想的な水準は極めて高いです。
本書は私の心の書であり、ブルジョア民主主義とは別に、真の民主主義とは何かを考察する上で必読です!
真の民主主義とは、代表制ではなく、投票制は、各個人の民主主義的権利の放棄であり、政党による代行であれ、個人の執政者によるものであれ、特定の民族によるものであれ、階級によるものであれ、宗教による統治であれ、全て独裁であると正確に主張しています。
民主主義とは、全ての人民に依る人民の直接的な権利行使であり、代表という一部の人民に他者が己の人民の権利を投票という形で放棄するものではありません。代議制も、代表制も独裁制です!
カダフィ大佐:民主主義とは、人民の権力のことであって、人民の代表が人民に代わって権力を行使することではない。(中略)人民の代表と言うのはありえない。(中略)代表とはペテンである。(中略)史上最悪の独裁制でさえ、議会を通じてしゅつげんしたのであった。(pp.10-13)
カダフィ大佐により、ここではいわゆるブルジョア民主主義やスターリニズムの虚構性が首尾一貫して否定されています。一党制も多党制も全て独裁制で、投票に依る代表制自体も独裁であるという指摘はブルジョア教育下で逆立ちさせられている真実です。投票だから、民主主義ではないのです。 代表とは、他者の権利の剥奪であり、独占、独裁であるというのは極めて重要な観点です。
彼がマルクスと違うのは、階級闘争も、不断に権力機構内で対立構造自体が別の形態で再生産されて際限がないということです。彼は、これらを全て統治機構を巡る問題として捉え、各産業の中間団体を包括し、あらゆる職業団体から構成される人民会議と各地の人民委員会を通じた直接民主制を説いています。
カダフィ大佐:民主主義とは人民が政治をコントロールすることであるというような時代遅れの認識に終止符が打たれ、民主主義とは、人民が自らをコントロールすることであるという正しい認識がそれに取って代わるのである。(p.29)
さらに、カダフィ大佐はソ連型社会主義の欺瞞を指摘して、仮令、所有形態が官僚制下の労働になっても、賃金労働に代わらず、労働者達が官僚支配下で自らの権利を剥奪されているならば、資本家の下の隷従状態と同じであると指摘しています。労働者に依る生産の自己管理こそが真の民主主義的な前進です。
カダフィ大佐は、人間の顔をした社会をこう定義しています。
そうした社会の実現は、人間の物質的必要性が他者の支配や管理に妨げられずに充足する時、可能となるのである。必要の充足は、他人を搾取したり、隷属させたりすることによって達成されてはならない。(p.57)
リビアの英雄カダフィ大佐は、ここで正論を展開しており、資本主義を超える思想的な水準は極めて高いです。
本書は私の心の書であり、ブルジョア民主主義とは別に、真の民主主義とは何かを考察する上で必読です!
Cited:
中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2015, 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!Workers of the world unite! 対米従属批判!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)
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