建前上賃金は三要素(1、生活費、2、労働者及び労働力の再生産、3、労働者の技術革新に対応する為の学習費)からなる!, 2014/9/16
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レビュー対象商品: 賃労働と資本 (岩波文庫) (文庫)
佐藤優さんによっても、マルクスによっても建前上、賃金は三要素(1、生活費、2、労働者及び労働力の再生産、3、労働者の技術革新に対応する為の学習費)からなる!しかも、賃金は、資本主義的生産様式の資本への転化過程の契機の一つであり、それ自体が資本家による最大多数の利潤追求の目的に組み込まれている。そこで、ネオリベラルなブラック化した社会では、このマルクスの賃金規定の建前、理想形態は歪んだ形でしか現存していない。こういう立場から、内部留保を賃金へ廻すのは肯定される。本書は、この賃金の純資本主義的な本質を明確に価値論的に分析し近代経済学と一線を画している点が秀逸である。賃金価値論は、マルクス経済学の核心を成している。賃金は、資本主義社会自体の不断の再生産の機能をもっている。従って労働者は自らの階級的立場を永久に再生産し続けることになってしまう。
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