自由貿易主義の欺瞞を暴く最良書はこれ!, 2014/9/17
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レビュー対象商品: 世界を戦争に導くグローバリズム (集英社新書) (新書)
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中野さんは一貫して、米国の自由貿易主義の欺瞞を暴いてきましたが、今回も正鵠を射たものになっております。また中野さんの反自由主義論は積極的に外国語になっていますので、国際的にも優先的に受け入れられているこの手の論者は正に著者なのです。これが、日本と同様のプロパガンダ戦の被害国となっている隣国にとってもどれだけの助力になっているか、日本の読者はもっと知るべきですね。私は、中野さんがエマニュエル・トッドよりも日本国民にとって必要な論客であるということに完全に同意します。中野さんが本書の結語で言われるように、日本の平和主義も、保守を標榜する軍国主義勢力も自主防衛を放棄しているのは確かに矛盾しています。対米隷属の保守と革新というどちらも対米隷属という構図は、対米隷属の二大政党制と同じく虚偽です。今の日本国民には戦後巧妙に、対米隷属の大枠の中での閉ざされた二項対立の構図が政治的にあてがわれてきたことを指摘した中野さんの論考は秀逸です。
中野さん:戦後日本では、左派は一国平和主義を唱え、保守派は日米同盟の重要性を訴えてきた。昨今の集団的自衛権の容認を巡る議論においても、左派はそれによって日本が戦争に巻き込まれることを恐れており、保守派はそれによって日米同盟が揺るぎないものとなることを願っている。だが左派も保守派も、一件対立しているようでありながら、「自主防衛を目指さない(自国の安全保障を覇権国家アメリカに依存し続ける)」という前提は共有しているのである。(本書、245ページ参照)
本書は、日本全国民必読の書です。
中野さん:戦後日本では、左派は一国平和主義を唱え、保守派は日米同盟の重要性を訴えてきた。昨今の集団的自衛権の容認を巡る議論においても、左派はそれによって日本が戦争に巻き込まれることを恐れており、保守派はそれによって日米同盟が揺るぎないものとなることを願っている。だが左派も保守派も、一件対立しているようでありながら、「自主防衛を目指さない(自国の安全保障を覇権国家アメリカに依存し続ける)」という前提は共有しているのである。(本書、245ページ参照)
本書は、日本全国民必読の書です。
対米従属( Slavish Obedience to the U.S. )批判論者/セヌリ党員の中西良太さんのレビューより
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