Wednesday, November 19, 2014


強欲資本家どもによる自己責任論の虚偽を暴いた好著!2014/11/17
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この本書で取り扱われている自己責任論は、第一に資本階級の労働者階級に対する昨今流行しているあらゆる企業側の違法労務管理を正当化する詭弁であり、それ自体人権侵害である。第二に、これは安倍を始めとするネオリベラルな自民党政権が流布しているブルジョアジーによる労働者階級に対する洗脳である。自民党改憲草案から総じて、自己責任論は、社会福祉を削減する為の方便でもある。私は、違法労務管理を発見次第即時厳重に摘発してきた立場、労働者階級の為の人権擁護の立場から、以下の箇所から極めて感銘を受けた。

宇都宮さん:私が労基法の罰則強化を検討すべきだと考えるのは、ひとつには、業者というものが一般に民事で訴えられてもさほど困った顔をしない一方で、刑事で訴えられると極度に嫌がる傾向があるからです。(P.165)

現実の日本の労働者階級が違法労務管理において最も、そして唯一効果的で頼りになる法規は労基法であり、その刑事罰強化と労基署監督官の増員は絶対不可欠です。宇都宮さんがご指摘されている点は、都心、地方でも共通した基本的問題点です。実践が証明していますが、個人で、資本家相手に闘争する上では、この労基法の刑事罰規定が最も有効です。

最後に私が本書で最重要だと思った箇所を引用する。以下の論点、観点こそ真の政治家の、そして責任ある社会人に本来あるべき大切な心です。良心とは、まさに次の氏の言説に表出されています。

宇都宮さん:私もいくつか不当解雇された人を支援する会に入っていますが、彼らの中には解雇後に収入がストップしてしまってからの生活費の問題も抱えながら戦っている人も大勢います。そうした姿を見るといつも、「労働者が正当な権利を行使するという只それだけの事に、なぜこれほどエネルギーを費やさなければならないのか.......」と理不尽に思えて仕方がありません。しかし誰かがそれをやらないと、労働法に違反した状態が事実上の慣行になってしまいますし、経営者の側も多くの労働者が泣き寝入りをすると高をくくっているからこそ、ますます増長するというジレンマがあります。これが、労働者が誰一人として泣き寝入りしなくなり、経営者の不当要求に対して例外なく権利主張してくるとなれば全く話は違ってきます。こうなるともはや経営者にとって経営の利がありませんし、おいそれと労基法違反はできません。この状態をいつかは実現しなくてはいけないのですが、それもこれからの長い運動にかかっています。(PP.167-8)

正にこれこそが日本の労働者階級による違法労務管理、ブラック企業絶滅を達する上での基本的方向です。

本書は日本の全労働者=勤労者必読の書です。

中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)
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