「ピケティは日本経済をどう見るか?」:ピケティ本人はアベノミクスは間違いと明言!, 2015/1/26
レビュー対象商品: 週刊東洋経済 2015年1/31号 [雑誌] (Kindle版)
今ピケティ氏来日に際し、ピケティ氏をアベノミクス支持や財務省支持へ巧妙に悪用するプロパガンダ工作がネットでも発動されています。我々は、安倍一派や財務省にミスリードされぬ為に精確にピケティ氏の理論を理解しなくてはなりません。本誌はその素敵な一助になります!
ピケティ氏はなんと、本雑誌のインタビューで見事にそれを反証してくれています! 彼は、アベノミクスは間違いであると明言しました。
本誌:日本はどちらかと言えば金融政策に頼りがちです。アベノミクスは資産バブルを誘発しています。
ピケティ: (アベノミクスのやり方)間違いだ。われわれは税務政策に比べ、金融政策に対してあまりに高い期待を持っている。日本にとっては、欧州や米国と同じように、金融政策は魅力的だろう。何十億円もの紙幣を印刷するのは簡単だからだ。
税制を変えるとなると、計算表を作る作業が膨大で、富裕層の反対も受けるし、事態はより複雑になる。だが、税務対策が最も透明性が高い。紙幣を印刷しても、何らかの利子率を下げたりすると、特定のセクターがバブル化したり、必ずしも富ませるべきでない人を富ませることになったりする危険がある。(本誌「ピケティは日本経済をどう見るか」, P.51)
以下がその他の本誌掲載のピケティとの対談録です。
質問:日本の将来の不平等について何が心配ですか?
ピケティ:日本のケースは、私が『21世紀の資本』の中で言っている事を例証しているようでとても興味深い。戦後の極めて高い経済成長と、現在の非常に低い成長率との差が際立つ。成長がゆっくりの国では、国民所得比で見た資本(富)の蓄積はより大きくなる。日本は欧州と同じ様に国民所得比で3倍から6~7倍へ拡大した。これは非常に高い水準だ。
質問:それだけ資本分配率が増え、労働分配率が減る可能性があるということですね。人口減少も富みの集中が進む要因だと主張しています。
ピケティ:例えば、夫婦に子供が10人いるなら、相続はそれほど重要ではない。10人に分配するから一人当たりは少なくなる。だから子供は自分で富を蓄積しなければならない。しかし人口減少社会では低成長率に依って国民所得比での富の蓄積がどんどん進む。しかも、子供が1人しかいない場合だと、2人の両親から財産を継ぐが、双方の親に富がなければ、どちらからも財産を継承できない。このように世襲によって受け継がれる不平等もとても大きくなる。これは業績主義の理想に対するリスクだ。
質問:日本は政府債務残高がGDP(国内総生産)の200%を超え、先進国で最悪の財政状況です。
ピケティ:確かに日本の国家のバランスシートは資産と負債がほぼ同量になるまで悪化した。ただ、日本は公的資本(純資産)の減少分よりも、民間資本(純資産)の増加分がずっと大きい。これはどちらかと言えば、よいニュースだ。日本は欧州と同じで、政府は貧しいが、民間資本によって国全体の資本はかつてないほど豊かになっている。
国民所得に比べて民間資本がこれほど大きい国で解決策は何になるだろうか。私は日本も欧州と同様に、資本への課税を増やすことを提言する。国民の大半にとって労働所得は停滞している。一方で不動産、資産の高度な資本化が進んでいる。労働所得に対して減税、資本に対して増税するのは自然な解決策だろう。これはバブルを防ぐことにも役立つ。イギリスと同じ轍を踏んではいけない。''
質問:反対に、すべきでないことは? ''
ピケティ:たとえば公的債務の危機は過去にもあった。イギリスは19世紀に、今の日本と同様、GDPの200%の水準になったことがある。19世紀のイギリスは、歳出削減によって予算を黒字化させて公的債務を減らすという、オーソドックスなやり方でこの危機を乗り越えた。'' だが問題は、非常に時間がかかったということだ。解決には1世紀を要した。その間、イギリスは毎年GDPの1~2%の黒字を蓄積していき、自国の金利生活者にカネを返し続けた。結果、イギリスは教育への投資を減らしてしまった。これは、今の日本や欧州が「同じ轍を踏まないように」と考えさせる重要な教訓だと思う。(本誌「ピケティは日本経済をどう見るか」, P.51)
ピケティ氏は、ここでもネオリベ政策であるアベノリスクに力強い反対を表明して下さっています!ピケティ氏はネオリベではなく、思想に於いても全く対局にある社会民主主義者であり、財務省版消費大増税のイデオローグにはなりえません。
素敵なインタビュー記事に感謝致します!早速購読し感激して読み込んでいます!
本書は全日本国民必読です!
ピケティ氏はなんと、本雑誌のインタビューで見事にそれを反証してくれています! 彼は、アベノミクスは間違いであると明言しました。
本誌:日本はどちらかと言えば金融政策に頼りがちです。アベノミクスは資産バブルを誘発しています。
ピケティ: (アベノミクスのやり方)間違いだ。われわれは税務政策に比べ、金融政策に対してあまりに高い期待を持っている。日本にとっては、欧州や米国と同じように、金融政策は魅力的だろう。何十億円もの紙幣を印刷するのは簡単だからだ。
税制を変えるとなると、計算表を作る作業が膨大で、富裕層の反対も受けるし、事態はより複雑になる。だが、税務対策が最も透明性が高い。紙幣を印刷しても、何らかの利子率を下げたりすると、特定のセクターがバブル化したり、必ずしも富ませるべきでない人を富ませることになったりする危険がある。(本誌「ピケティは日本経済をどう見るか」, P.51)
以下がその他の本誌掲載のピケティとの対談録です。
質問:日本の将来の不平等について何が心配ですか?
ピケティ:日本のケースは、私が『21世紀の資本』の中で言っている事を例証しているようでとても興味深い。戦後の極めて高い経済成長と、現在の非常に低い成長率との差が際立つ。成長がゆっくりの国では、国民所得比で見た資本(富)の蓄積はより大きくなる。日本は欧州と同じ様に国民所得比で3倍から6~7倍へ拡大した。これは非常に高い水準だ。
質問:それだけ資本分配率が増え、労働分配率が減る可能性があるということですね。人口減少も富みの集中が進む要因だと主張しています。
ピケティ:例えば、夫婦に子供が10人いるなら、相続はそれほど重要ではない。10人に分配するから一人当たりは少なくなる。だから子供は自分で富を蓄積しなければならない。しかし人口減少社会では低成長率に依って国民所得比での富の蓄積がどんどん進む。しかも、子供が1人しかいない場合だと、2人の両親から財産を継ぐが、双方の親に富がなければ、どちらからも財産を継承できない。このように世襲によって受け継がれる不平等もとても大きくなる。これは業績主義の理想に対するリスクだ。
質問:日本は政府債務残高がGDP(国内総生産)の200%を超え、先進国で最悪の財政状況です。
ピケティ:確かに日本の国家のバランスシートは資産と負債がほぼ同量になるまで悪化した。ただ、日本は公的資本(純資産)の減少分よりも、民間資本(純資産)の増加分がずっと大きい。これはどちらかと言えば、よいニュースだ。日本は欧州と同じで、政府は貧しいが、民間資本によって国全体の資本はかつてないほど豊かになっている。
国民所得に比べて民間資本がこれほど大きい国で解決策は何になるだろうか。私は日本も欧州と同様に、資本への課税を増やすことを提言する。国民の大半にとって労働所得は停滞している。一方で不動産、資産の高度な資本化が進んでいる。労働所得に対して減税、資本に対して増税するのは自然な解決策だろう。これはバブルを防ぐことにも役立つ。イギリスと同じ轍を踏んではいけない。''
質問:反対に、すべきでないことは? ''
ピケティ:たとえば公的債務の危機は過去にもあった。イギリスは19世紀に、今の日本と同様、GDPの200%の水準になったことがある。19世紀のイギリスは、歳出削減によって予算を黒字化させて公的債務を減らすという、オーソドックスなやり方でこの危機を乗り越えた。'' だが問題は、非常に時間がかかったということだ。解決には1世紀を要した。その間、イギリスは毎年GDPの1~2%の黒字を蓄積していき、自国の金利生活者にカネを返し続けた。結果、イギリスは教育への投資を減らしてしまった。これは、今の日本や欧州が「同じ轍を踏まないように」と考えさせる重要な教訓だと思う。(本誌「ピケティは日本経済をどう見るか」, P.51)
ピケティ氏は、ここでもネオリベ政策であるアベノリスクに力強い反対を表明して下さっています!ピケティ氏はネオリベではなく、思想に於いても全く対局にある社会民主主義者であり、財務省版消費大増税のイデオローグにはなりえません。
素敵なインタビュー記事に感謝致します!早速購読し感激して読み込んでいます!
本書は全日本国民必読です!
Cited from
中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2015, 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)