Friday, January 2, 2015


人口のブラックホール現象の恐怖2014/12/30
本書は、高齢化や少子化という表層に止まらずに、東京圏(東京都、神奈川、埼玉、千葉県)への人口流出と地方との有効求人倍率格差の両曲線の一致に最も顕著に現れる雇用情勢/所得格差がもたらす人口のブラックホール現象(東京への労働人口の一極集中による、地方896の消滅可能性都市との人口集中と流出の格差)を分析しています。ここまで、深く科学的に日本的な人口減少問題を扱った書物は皆無でした。

最も人口減少問題の本質を捉えたのが、上記の東京圏(東京都、神奈川、埼玉、千葉県)への人口流出と他地域との有効求人倍率格差の曲線の起伏の完璧な一致です。根本には、高齢人口も減少し、20から39歳の女性も896の自治体で5割が減少する事をももたらしているのが、雇用/所得情勢の地方と東京との格差です。それが、15歳から64歳までの労働人口を東京へ一局集中させているのです。やはり、労働問題における矛盾が、日本の人口集中と減少をもたらしているのが分かりました。

そして、高齢化人口の減少で、地方の雇用を支える主因である医療/福祉関連の雇用も今は増加していても、やがて減少していくことや、東京でもやがて高齢化人口の増大で、医療関連の雇用は今より増加し超高齢化社会になる趨勢にある事も分かります。ここには、人口問題の発展及び深刻さの不均衡がある事も分かります。

増田さんの次の分析は人口流出の地方消失の問題の患部を見事に言い当てています。以下が、今の地方産業全体と地方の状況です。しかも、それはブラック企業が地方で多い要因にもなっています。現在の人口流出は、「仕方なく」型の人口流出の形態であることが精確に論及されています。

増田さん:高齢者を含めた「人口減少」による消費の低迷が進み、地方には職がないから「仕方なく」流出を余儀なくされているのだ。これは、地方の経済雇用基盤そのものが崩壊しつつある事を意味しており、地方が「消滅」プロセスに入りつつある事を示しているといえよう。(PP.20-21)

本書は、日本の労働問題、格差問題、高齢化や少子化を含めた全体としての人口減少問題を知る上で最良の書です。

中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)
(トップ500レビュアー)

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