Wednesday, January 21, 2015


官僚階級論の批判的再考:マルクスは資本主義社会を論じたが、レーニンはさらに官僚機構も論じている2015/1/21
作者コメント:私の崇敬する革命家レーニンの命日を記念して500本目のレビューをします。

本書は、マルクスが国家、官僚機構自体を詳述せずにあくまで資本主義社会とその外部構造としての国家官僚機構を分けて論じているのに対して、レーニンは国家をも詳述している。現在でも有効な処方箋が幾つかある。それは、聖域なき官僚の公選制度実施であり、官僚の給与を労働者階級の最低賃金水準を超えない水準に固定することである。

官僚機構をレーニンもトロツキーも階級とは認定していない。しかし、あくまでブルジョア社会においては彼らはあくまでブルジョアに奉仕する機構であり、国家とは暴力装置であるという点は一貫している。

また、上部構造と生産様式という土台という概念は階級を直ちに意味せずに、資本家も下部構造に生産関係とともに位置するし、公共事業における公的サービスも下部構造の生産関係による。官僚機構は制度としては上部構造でも、官僚自体は生産関係から見るとブルジョア層とプロレタリア層にやはり分化している。官僚機構はブルジョアジーに依るブルジョアジーに奉仕する国家機構であり、ブルジョアジーとは全く別ものではない。それ自体はプロレタリアートの搾取の上に成り立っている資本階級の補完勢力である。しかし、その内実がさらにブルジョア層とプロレタリア層に分化しているというのが現実である。この論点を立証したのがソ連崩壊時の民営化において、各公営企業の官僚である管理層がそのまま資本家へと転化したこと、その潜在的な資本主義的生産関係が顕在化したという質的変化において証明されている。資本主義社会では、官僚はその権能に応じて生産関係に於けるブルジョア層に照応し、民営化を契機として資本階級として顕在化するのである。つまり、官僚の一元的階級論を佐藤さんは唱えているが、当のレーニンも、マルクスも、トロツキーも唱えていない。

この国家論は、革命の方法論の精緻な理解の為にどうしても誤解なく知っておくべきです。本書以上の革命の方法論は未だにありません。

Resource:

中西良太 / Ryota Nakanishi "Amazon Top #500 Reviewer 2015, 2014, 2013です。 憲法、消費税、TPP、基地問題、原発、労働問題、マスゴミと前近代的司法が日本の最重要問題です!"さんが書き込んだレビュー (万国の労働者階級団結せよ!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!)
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