歓喜の宴会と死んだごろつきに悲しむシーンのクロスカッティングは特殊だね!, 2014/7/9 対米従属批判論者の中西良太さんのレビューより
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全編は、ハンドヘルドですが、ゴダールのようにツギハギだらけではなく、リニアな物語展開で、借金取りのゴロツキが少女と出会い、仲良くなり、そのゴロツキを通して最後は周辺の人々が宴会で団らんするが、そのゴロツキはその少女の弟に取り立ての仕事の最中に殺されていた......という構成です。人間同士の倫理の問題への関心はよく、知り合い、身内にゴロツキの仕事上の取り立ての暴力が回ってくるところが悲劇的です。もちろん、主人公のゴロツキはそれで困惑するところが核心部分です。ただ、社会的な構造や制度に触れることがないのが、この手の倫理を扱う個人間の悲劇の欠点ではあります。
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