== 外交 ==
[[日本]]は[[第二次世界大戦]]終結後に[[外交]]政策の根本的転換を行い、第二次世界大戦以前の[[覇権主義]]・[[帝国主義]]・侵略戦争・軍事介入政策を破棄し、諸外国との相互理解・友好・共生・共栄関係の形成を遂行してきた。それに対しアメリカ合衆国は一貫して覇権主義・帝国主義的で、主として[[ラテンアメリカ|中南米]]、[[東アジア]]、[[西アジア]]で[[侵略戦争]]や[[軍事介入]]や[[諜報活動]]や[[傀儡政権]]支援などを活発に繰りひろげてきた。特に2003年の[[イラク戦争]]では、開戦第一の理由であったイラクの大量破壊兵器は一切見つからず、完全な誤りであったことを[[ジョージ・W・ブッシュ]]大統領自身が認めた。[[孫崎享]]は著書『戦後史の正体
1945-2012』において戦後日本の内政及び外交の本質を分析総括して戦後日本外交は、米国に対する「追随」路線と「自主」路線の戦いと指摘している<ref>孫崎享『戦後史の正体
1945-2012』、[[創元社]]、P.006。</ref>。また日本の外務省に対しては、孫崎享は、その外交姿勢における[[対米従属]]を批判している<ref>孫崎享、カレル・ヴァン・ウォルフレン著『独立の思考』[[角川学芸出版]]、P.
135。</ref>。
{{quotation|孫崎:外務省には、『如何にして[[アメリカ]]に取り入るか』ということしか頭にないんです。|[[カレル・ヴァン・ウォルフレン]]と[[孫崎享]]『独立の思考』<ref>孫崎享、カレル・ヴァン・ウォルフレン著『独立の思考』[[角川学芸出版]]、P.
135。</ref>}}
2013年11月2日の[[ニューヨーク・タイムズ]]で同盟国たる日本をも経済、外交、技術革新の三分野で盗聴していることがスノーデンの公開文書で発覚した[[アメリカ国家安全保障局]]では、具体的に米国の外交的優越性を保持する為のスパイ工作の任務であるK.任務で、中国やロシアと並んで同盟国であるはずの日本もそのスパイ工作対象国のリストに挙げられていることがこれで証明された<ref>{{Cite
web|last=[[ニューヨーク・タイムズ]]|title=Documents Show N.S.A. Efforts to Spy
on Both Enemies and
Allies|url=http://www.nytimes.com/interactive/2013/11/03/world/documents-show-nsa-efforts-to-spy-on-both-enemies-and-allies.html?ref=world|accessdate=2013-11-06}}</ref>。
{{quotation|(S//SI)
K.任務:外交(諸国家及び複数国の機関を含む): 米国の外交的優越性の保持。対象地域:米国の国家安全の利益に影響を著しく与える国家機関及び多国籍機関の地位、目的、プログラム、そして行動:中国、ロシア、フランス、ドイツ、''日本''、イラン、イスラエル、サウジアラビア、北朝鮮、アフガニスタン、イラク、国連、ベネズエラ、シリア、トルコ、メキシコ、韓国、インド、そしてパキスタン。受容可能なリスク:台湾|[[アメリカ国家安全保障局]]『文書のみせる米国の敵国及び同盟国をスパイするN.S.A.の努力』より<ref>{{Cite
web|last=[[ニューヨーク・タイムズ]]|title=Documents Show N.S.A. Efforts to Spy
on Both Enemies and
Allies|url=http://www.nytimes.com/interactive/2013/11/03/world/documents-show-nsa-efforts-to-spy-on-both-enemies-and-allies.html?ref=world|accessdate=2013-11-06}}</ref>}}
また外交問題における対米従属批判の立場から、政治経済学者の植草一秀は対米関係に対して反米ではなく、米国内の多様な見解との間で外交的発展を計ることが必要だと指摘する<ref>[[孫崎享]]、[[植草一秀]]、[[鳩山由紀夫]]『鳩山由紀夫
孫崎享
植草一秀
「[[対米従属]]」という宿痾(しゅくあ)』、[[飛鳥新社]]、2013年、P.109。</ref>。
{{quotation|米国という一つの考えがあるわけではなく、米国の中にも、日本と同じように多様な意見がありますからね。すぐに嫌米とか反米とか、対米自立とかいう話になりますが、米国の中でも良質な意見を述べる人達とうまく結びついて、外交を展開する必要があります。|[[植草一秀]]『鳩山由紀夫
孫崎享
植草一秀
「[[対米従属]]」という宿痾(しゅくあ)』<ref>[[孫崎享]]、[[植草一秀]]、[[鳩山由紀夫]]『鳩山由紀夫
孫崎享
植草一秀
「[[対米従属]]」という宿痾(しゅくあ)』、[[飛鳥新社]]、2013年、P.109。</ref>}}
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