===日本以外の対米従属の事例===
第二次世界大戦以前から冷戦終結以降までの海外の対米従属政権の具体例としては、以下の如く1893年から現在(2013年)まで国内外の研究と情報公開により検証指摘されたものを、国内外の様々な研究者の文献に基づき網羅していく。
[[ハワイ併合]]過程における1893~1903年期間の[[ハワイ]]にみる[[サンフォード・ドール]]政権、1932~1968年期間の[[ポルトガル]]にみる[[アントニオ・サラザール]]政権、1933~1974年期間の[[スペイン]]にみる[[エスタド・ノヴォ]]政権、1936~1959年期間の[[キューバ]]にみる[[フルヘンシオ・バティスタ]]政権、1939~1958年期間の[[イラク]]にみる[[ファイサル2世_(イラク王)]]政権、1935~1947年期間の[[ギリシャ]]にみる[[ゲオルギオス2世
(ギリシャ王)]]政権、戦後米国の圧力下で隷属し米国援助と引き換えにイタリアの左派を政権内から排除し続けた戦後イタリアの1970年代までの政権<ref>William
Blum title = ROGUE STATE: A Guide to the World's Only Superpower, Common
Courage Press, 2005, p.165.</ref>、1945~1953年期間の[[イタリア]]にみる[[アルチーデ・デ・ガスペリ]]政権、1946~1948年期間の[[イタリア]]にみる[[エンリコ・デ・ニコラ]]政権、1948~1955年期間の[[イタリア]]にみる[[ルイージ・エイナウディ]]政権、1955~1962年期間の[[イタリア]]にみる[[ジョヴァンニ・グロンキ]]政権、1962~1964年期間の[[イタリア]]にみる[[アントニオ・セーニ]]政権、1964~1971年期間の[[イタリア]]にみる[[ジュゼッペ・サーラガト]]政権、1971~1978年期間の[[イタリア]]にみる[[ジョヴァンニ・レオーネ]]政権、1978~1985年期間の[[イタリア]]にみる[[アレッサンドロ・ペルティーニ]]政権、1948~1960年期間の[[大韓民国]]にみる[[李承晩]]政権、1948~1957年期間の[[タイ王国|タイ]]にみる[[プレーク・ピブーンソンクラーム]]政権、1949~1963年期間の[[西ドイツ]]にみる[[ドイツキリスト教民主同盟]]の[[コンラート・アデナウアー]]政権<ref>William
Blum title = ROGUE STATE: A Guide to the World's Only Superpower, Common
Courage Press, 2005, pp.167-8.</ref>、1963~1966年期間の[[西ドイツ]]にみる[[ルートヴィヒ・エアハルト]]政権、1965~1997年期間の[[コンゴ]](旧ザイール)にみる[[モブツ・セセ・セコ]]政権、1966~1969年期間の[[西ドイツ]]にみる[[クルト・ゲオルク・キージンガー]]政権、1958~1969年期間の[[パキスタン]]にみるアイユーブ・ハーン政権([[:en:Ayub
Khan (President of Pakistan)]])、1969~1974年期間の[[西ドイツ]]にみる[[ヴィリー・ブラント]]政権、1974~1982年期間の[[西ドイツ]]にみる[[ヘルムート・シュミット]]政権、1982~1998年期間の[[ドイツ]]にみる[[ヘルムート・コール]]政権<ref>Chalmers
Johnson title = Blowback, Second Edition: The Costs and Consequences of
American Empire, Owl Books, 2000, p.96.</ref>、1954~1989年期間の[[パラグアイ]]にみる[[アルフレド・ストロエスネル]]政権、1939~1975年期間の[[スペイン]]にみる[[フランシス・フランコ]]政権、1948~1949年、1953~1958年、1970~1974年期間のCIAの麻薬と武器密輸基地として著名である[[コスタリカ]]にみるホセ・フィガレス・フェラー([[:en:José_Figueres_Ferrer]])政権、1964~1967年期間の[[ブラジル]]にみる[[ウンベルト・デ・アレンカール・カステロ・ブランコ]]政権、1940~1968年期間の[[パナマ]]にみるアナルフォ・アリアス([[:en:Arnulfo
Arias]])政権、1969~1974年期間の[[ブラジル]]にみるエミリオ・ガラスタズ・メディチ([[:en:Emílio
Garrastazu Médici]])政権、1969~1981年期間の[[パナマ]]にみる[[オマル・トリホス]]政権、1983~1989年期間の[[パナマ共和国]]にみる[[マヌエル・ノリエガ]]政権、1980~1988年期間の[[大韓民国]]にみる[[全斗煥]]政権、1989~1994年期間の[[パナマ共和国]]にみるエンダーラ([[:en:Guillermo_Endara]])と副大統領Guillermo
Fordによる寡頭政権、1930~1952年期間の[[ドミニカ共和国]]にみる[[ラファエル・トルヒーヨ]]政権、1931~1944年期間の[[エルサルバドル]]にみる[[マクシミリアーノ・エルナンデス・マルティネス]]政権、1954~1989年期間の[[パラグアイ]]にみる[[アルフレド・ストロエスネル]]政権、1957~1971年期間の[[ハイチ]]にみる[[フランソワ・デュヴァリエ]]政権、1960~1996年期間の[[ドミニカ]]にみる[[ホアキン・バラゲール]]政権、1932~1949年期間の[[ホンジュラス]]にみる[[ティブルシオ・カリアス・アンディーノ]]政権、1937~1956年期間の[[ニカラグア]]にみる[[アナスタシオ・ソモサ・ガルシア]]政権、その後継として1956~1963年期間の[[ニカラグア]]にみる[[ルイス・ソモサ・デバイレ]]政権、1963~1979年期間の[[ニカラグア]]にみる[[アナスタシオ・ソモサ・デバイレ]]政権、1963~1979年期間の[[大韓民国|韓国]]にみる[[朴正煕]]政権、1959~1963年期間の[[タイ王国|タイ]]にみる[[サリット・タナラット]]政権、1955~1963年期間の[[南ベトナム]]にみるゴ・ディン・ジェム([[:en:Ngo_Dinh_Diem]])政権、1958~1988年期間の[[ブルマ]]にみる[[ネ・ウィン]]政権、1965~1967年期間の[[南ベトナム]]にみる[[グエン・カオ・キ]]政権、1964~1965年期間の[[南ベトナム]]にみる[[グエン・カーン]]政権、1966~1967年期間の[[ガーナ]]にみる1966年の軍事政変に依って樹立したエマニュエル・クァシ・コトカ([[:en:Emmanuel_Kwasi_Kotoka]])政権、1955~1963年期間の[[南ベトナム]]にみる[[ゴ・ディン・ヌー]]、1965~1975年期間の[[南ベトナム]]にみる[[グエン・バン・チュー]]政権、1941~1979年期間の[[イラン]]にみる[[モハンマド・レザー・パフラヴィー]]政権、1950~1960年期間の[[トルコ]]にみる[[アドナン・メンデレス]]政権、1969~1970年期間の[[ガーナ]]にみるアクワシ・アフリファ([[:en:Akwasi_Afrifa]])政権、1931~1946年期間の[[グアテマラ]]にみる[[ホルヘ・ウビコ]]政権、1954~1957年期間のCIA作戦によって誕生した[[グアテマラ]]のカルロス・カスティージョ・アルマス政権([[:en:Carlos_Castillo_Armas]])、1947~1957年期間の[[タイ王国|タイ]]にみるファオ・スリャノンド([[:en:Phao_Sriyanond]])、1952~1956年、1960~1964年、1985~1989年期間の[[ボリビア]]にみる[[ビクトル・パス・エステンソロ]]政権、1963~1973年期間の[[タイ王国|タイ]]にみるタノム・キティカチョン([[:en:Thanom_Kittikachorn]])、1975~1976年期間の[[タイ王国|タイ]]にみる[[ククリット・プラーモート]]政権、1976~1981年期間の[[ウルグアイ]]にみるアパリシオ・メンデス([[:en:Aparicio
Méndez]])政権、1977~1980年期間の[[タイ王国|タイ]]にみるクリャンサック・チャマナン([[:en:Kriangsak
Chamanan]])政権、1963~1973年期間の[[タイ王国|タイ]]にみるプラファス・チャルサセン([[:en:Praphas_Charusathien]])政権、1963年2月~9月期間の[[ドミニカ]]にみるユアン・ボシュ([[:en:Juan_Bosch]])政権、1945~1975年期間の[[台湾]]にみる[[蒋介石]]政権、1978~1988年期間の[[台湾]]にみる[[蒋経国]]政権、1970~1975年期間の[[カンボジア]]にみる[[ロン・ノル]]政権、1973~1990年期間の[[チリ]]にみる[[アウグスト・ピノチェト]]政権、1976~1981年期間の[[アルゼンチン]]にみる[[ホルヘ・ラファエル・ビデラ]]政権、1965~1986年期間の[[フィリピン]]にみる[[フェルディナンド・マルコス]]政権、1962~1999年期間の[[アンゴラ]]にみる[[ホールデン・ロベルト]]の国外アンゴラ革命政府(GRAE)を樹立した[[アンゴラ民族解放戦線]]、1966~1969年期間の[[ボリビア]]にみる[[レネ・バリエントス・オルトゥーニョ]]政権、1969~1991年期間の[[ソマリア]]にみる[[モハメド・シアド・バーレ]]政権、1971~1978年、1997~2001年期間の[[ボリビア]]にみる[[ウゴ・バンセル・スアレス]]政権、1970年以降からの[[オマーン]]にみる[[カーブース・ビン=サイード]]政権、1967~1998年期間の[[インドネシア]]にみる[[スハルト]]政権(当時CIAのスハルト政権樹立作戦のマネジャーであったラルフ・マクギーは、1973年のチリ・クーデターのモデル・オペレーションとして指摘している<ref>Naomi
Klein title = The Shock Doctrine: The Rise of Disaster Capitalism, PICADOR,
2007, P.85.</ref>)、1967~1974年期間の[[ギリシャ]]にみる[[ゲオルギオス・パパドプロス]]政権、1971~1981年期間の[[エジプト]]にみる[[アンワル・アッ=サーダート]]政権、1976~1983年期間の[[アルゼンチン]]にみるギレルモ・サレツ・メーソン政権([[:en:Guillermo
Suárez Mason]])、1977~1983年期間の[[イスラエル]]にみる[[メナヘム・ベギン]]政権、1979~1990年期間の[[イラク]]にみる[[サッダーム・フセイン]]政権、1979~1993年期間の[[カンボジア]]にみる[[ポル・ポト]]派非合法政権<ref>William
Blum title = ROGUE STATE: A Guide to the World's Only Superpower, Common
Courage Press, 2005, pp.117-120.</ref>、1980~1981年期間の[[ボリビア]]にみるルイス・ガルシア・タジャーダ政権([[:en:Luis
García Meza Tejada]])、1983年の米国による[[グレナダ侵攻]]後の[[グレナダ]]にみるハドソン・オースティン政権([[:en:Hudson_Austin]])、1981~2011年期間の[[エジプト]]にみる[[ホスニー・ムバーラク]]政権、1989~1995年期間の[[ポーランド]]にみる[[レフ・ヴァウェンサ]]政権、1990~1997年期間の[[ニカラグア]]にみる[[ビオレタ・チャモロ]]政権、1982~1984年期間の[[ホンジュラス]]にみるガスタボ・アルバレッツ・マルティネッツ([[:en:Gustavo
Álvarez Martínez]])、1993~1997, 2002~2003年期間の[[ボリビア]]にみる[[ゴンサロ・サンチェス・デ・ロサダ]]政権、2013年の[[2013年エジプトクーデター]]後の[[エジプト]]にみる[[ハーゼム・エル=ベブラーウィー]]政権<ref>{{cite
news |title=米国務長官がクーデター後のエジプトを初訪問|newspaper=AFP|date=2013-11-04|url=http://www.afpbb.com/articles/-/3002616|accessdate=2013-11-4}}</ref>、1999~2001年期間の[[アルゼンチン]]にみる[[フェルナンド・デ・ラ・ルア]]政権、1999年以降の[[ジブチ]]にみる[[イスマイル・オマル・ゲレ]]政権、1998~2005年期間の[[ドイツ]]にみる[[ゲアハルト・シュレーダー]]政権、2008~2013年期間の[[韓国]]にみる[[李明博]]政権、1978~2012年期間の[[イエメン]]にみる[[アリー・アブドッラー・サーレハ]]政権、2001年以降の[[アフガニスタン]]にみる[[ハーミド・カルザイ]]などが著名である<ref>チャルマーズ・ジョンソン『帝国アメリカと日本
武力依存の構図』所収『三つの冷戦』、[[集英社]]。</ref>。
<ref>Chalmers Johnson title = Blowback, Second
Edition: The Costs and Consequences of American Empire, Owl Books, 2000, pp.26
and 68.</ref><ref>Naomi Klein title = The Shock Doctrine: The Rise
of Disaster Capitalism, PICADOR, 2007, See the part 1 to 4.</ref><ref>[http://www.empowermentproject.org/pages/panama.html
Website about the recommended film for this section]</ref><ref>木村朗、前田朗編著『21世紀のグローバル・ファシズムー侵略戦争と暗黒社会を許さないためにー』、耕文社、2013年、P.199。</ref><ref>木村朗、前田朗編著『21世紀のグローバル・ファシズムー侵略戦争と暗黒社会を許さないためにー』、耕文社、2013年、P.201。</ref><ref>{{Cite
web|last=NPJ通信|title=NPJ特別寄稿「日本はこのままファシズム国家へと変貌するのか─暗黒社会の到来を許すな!」>対米従属|url=http://www.news-pj.net/npj/kimura/20131120.html|accessdate=2013-12-21}}</ref><ref>[[オリバー・ストーン]]『オリバー・ストーンが語る
もうひとつのアメリカ史』DVD-BOX、[[角川書店]]、2013年、冷戦篇参照。</ref><ref>William
Blum title = ROGUE STATE: A Guide to the World's Only Superpower, Common
Courage Press, 2005, pp.162-220.</ref>
図表1:【南アメリカ諸国の対米従属政権の[[冷戦]]時代成立期間】<ref>Chalmers
Johnson title = Blowback, Second Edition: The Costs and Consequences of
American Empire, Owl Books, 2000, p.xi.</ref>
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上述の対米隷属政権樹立の典型的な事例たるチリにおける対米自立的な民選政権の経済的暗殺<ref>Naomi
Klein title =The Shock Doctrine: The Rise of Disaster Capitalism, Picador, New
York, 2007, P.78.</ref>と軍事政変による転覆という米国政策(1964年から1973年までCIAが介入)からその本質を分析し、報告書にまとめたジャーナリストのジョン・リー・アンダーソン([[:en:Jon
Lee Anderson]])はこう証言している<ref>Jon Lee Anderson title = The
Dictator, New Yorker, October 19, 1998. Also see the Chalmers Johnson title =
Blowback, Second Edition: The Costs and Consequences of American Empire, Owl
Books, 2000, p.18.</ref>。
{{quotation|機密解除されたアメリカ政府文書に依ると、その計画とはチリを[[サルバドール・アジェンデ]]政権下で政権運営不能にし、社会的混乱を誘発し、そして軍事政変をおこすことである。......CIA筋はサンチアゴ駐在主任に明確にその骨子を伝達した。''軍事政変によるアジェンデ政権転覆は揺るがぬ継続的な政策である。......我々は、この目標へ向けて継続的にあらゆる手段を尽くして最大限の圧力をかける。そしてこれは、極めて肝要であるが、これらの活動は秘密裏に実施されねばならず、米国政府と米国人の手によるものと明らかになってはならない<ref>Jon
Lee Anderson title = The Dictator, New Yorker, October 19, 1998. Also see the
Chalmers Johnson title = Blowback, Second Edition: The Costs and Consequences
of American Empire, Owl Books, 2000, p.18.</ref>。''|ジョン・リー・アンダーソン}}
さらに、当時チリに於ける米国利権の代表である多国籍企業[[ITT]]は、ニクソン政権に対して18点要項の軍事政変計画まで進言していたことも発覚している<ref>Naomi
Klein title =The Shock Doctrine: The Rise of Disaster Capitalism, Picador, New
York, 2007, P.80.</ref>。
{{quotation|チリ軍部内部で信頼できる人的資源を確保せよ。......アジェンデに対する計画的な不満を産出せよ。そして、彼の除去を必要欠くべからざるものとするのだ。''|ITTのニクソン政権へのチリ民選政府転覆計画立案より<ref>Naomi
Klein title =The Shock Doctrine: The Rise of Disaster Capitalism, Picador, New
York, 2007, P.80.</ref>}}
多くの対米自立政権は、自国の保持する主権を当然主張したことによって米国の多国籍企業の現地での覇権利権と衝突し、CIAの介入を招き転覆作戦によって対米従属政権に置き換えられて来た歴史がある。例えば米国によるイラン新政権転覆のための[[イラン・イラク戦争]]を準備した[[イラン・コントラ事件]]に関するインタビューで、ピーター・デール・スコット教授([[:en:Peter_Dale_Scott]])はこれをCIAの他国の民主政権転覆作戦の観点から概括している。
{{quotation|過去30年間に軍事クーデターが倒した民主政府を振り返るのは、同じ期間のCIA秘密工作の歴史を要約するものだ。1953年にはグアテマラのアルベンス大統領が倒された。1964年にはブラジル政府が倒され、1966年にはガーナ政府が倒された。ここで挙げた多くの政権は、自国の保有する資源の権利を繰り返し主張したことによって、国際的な石油企業とトラブルになった。CIAはこれら多国籍企業に代わって介入して来た<ref>フランク・ドリル『テロリストは誰?』、ハーモニクス出版、2004年、P.26。</ref>。|ピーター・デール・スコット}}
このような類似の事例は[[バングラデシュ]]でのCIAによるクーデター支援で、約50万人が殺害されたケースや[[イラク]]の歴史全体にも見られる。そこでは米国、イギリス、フランスの石油会社は、何年にも渡ってイラクの原油95%を所有するために[[傀儡政権]]を樹立してきたのである。その間に国民は例によって苛酷な貧困生活を彼ら財閥の利権確保のために強いられて来た。その結果、イラク国民は1958年になって[[7月14日革命]]を起こし、[[ファイサル2世_(イラク王)]]対米隷属政権を打倒した。米国と英国は中東に何千人もの軍隊を派遣したが阻止できぬままに、イラクは完全に独立国となったのである<ref>フランク・ドリル『テロリストは誰?』、ハーモニクス出版、2004年、P.43-44。</ref>。
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