核平和利用という虚偽を暴く!日米原子力協定の破棄はアイゼンハワーの呪縛を解く鍵!, 対米従属( Slavish
Obedience to the U.S. )批判論者/ セヌリ党の中西良太さんのレビューより
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レビュー対象商品: 日米〈核〉同盟――原爆、核の傘、フクシマ (岩波新書) (新書)
日米同盟は、日米核同盟として、アイゼンハワーの平和核利用戦略という、実は軍事核兵器を使用可能にし続けるための欺瞞であることが分かります。また、核=原子力は、冷却装置稼働における石油などの枯渇燃料の最悪の浪費であり、小泉などの偽脱原発派は石油利権の為に反原発勢力を分化させる役割で動いている事も分かります。さらに、福島では、実はサイロイド(甲状腺)系のガンが多発していますが、政府は隠蔽している事も分かります。例えるならば、日米核同盟は、全体としての日米同盟という蛸の異なった足です。核問題、原子力発電問題、日米同盟問題は全て不可分に関連しており、単に抽象的に原発に限定せず、本書のような体系的な考察が必須です。
本書の独自性を如実に示す秀逸な分析箇所の一つを以下に紹介します。そこでは、なんと原発問題、核武装問題、日米核同盟問題と日米同盟全体の重要問題の一つである独裁者安倍による集団的自衛権行使の問題が不可分のものとして体系的に見事に分析されています。また、以下の箇所から著者の思想的立場、本書の核心部分を把握できます。
「それにしても、安倍政権の押し進める解釈改憲によって日本の自立的傾向が一気に強まり、それが被爆国による独自核武装のシナリオにも発展しかねない、そんな一抹の不安がオバマ政権には残っていないか。オバマ政権一期目にホワイトハウス調整官として米国の核政策を統括したゲイリー・セイモアと2014年6月、この点を巡って意見交換した。彼は『日本の強力な反核世論』が日本の独自核武装に対する重大な歯止めになるとの見方を示し、冷戦が依然続いていたレーガン政権時代の議論が今日には必ずしも当てはまらないとの分析を披露してくれた。『集団的自衛権行使=自立化=独自核武装』という単純な方程式は今や成立し得ないので、日本の集団的自衛権行使を容認しても問題ない。むしろ日米同盟の強化につながり、そのことは財政事情が逼迫する米国の負担軽減にもつながるー。こんな盟主の算段が、オバマの集団的自衛権行使への支持表明を可能にしたのだろう。」(PP.236-237)
さらに留意すべきは、対米独立は軍国主義化を意味していないし、脱原発も、反核も直ちに対米従属を意味していないという事です。ここに、形而上学的な単純な等価方程式は成立しません。筆者が指摘する様に、集団的自衛権行使は、対米隷属なのです。しかも、それは自衛権とはいえ、自国が攻撃された場合ではないので他衛権と言うべき代物であり、そもそも日本防衛とは別の目的の為のものです。
本書は、2018年に期限切れとなる日米原子力協定と原発問題を日米同盟問題全体から考察する上で、全日本国民必読の書です。
本書の独自性を如実に示す秀逸な分析箇所の一つを以下に紹介します。そこでは、なんと原発問題、核武装問題、日米核同盟問題と日米同盟全体の重要問題の一つである独裁者安倍による集団的自衛権行使の問題が不可分のものとして体系的に見事に分析されています。また、以下の箇所から著者の思想的立場、本書の核心部分を把握できます。
「それにしても、安倍政権の押し進める解釈改憲によって日本の自立的傾向が一気に強まり、それが被爆国による独自核武装のシナリオにも発展しかねない、そんな一抹の不安がオバマ政権には残っていないか。オバマ政権一期目にホワイトハウス調整官として米国の核政策を統括したゲイリー・セイモアと2014年6月、この点を巡って意見交換した。彼は『日本の強力な反核世論』が日本の独自核武装に対する重大な歯止めになるとの見方を示し、冷戦が依然続いていたレーガン政権時代の議論が今日には必ずしも当てはまらないとの分析を披露してくれた。『集団的自衛権行使=自立化=独自核武装』という単純な方程式は今や成立し得ないので、日本の集団的自衛権行使を容認しても問題ない。むしろ日米同盟の強化につながり、そのことは財政事情が逼迫する米国の負担軽減にもつながるー。こんな盟主の算段が、オバマの集団的自衛権行使への支持表明を可能にしたのだろう。」(PP.236-237)
さらに留意すべきは、対米独立は軍国主義化を意味していないし、脱原発も、反核も直ちに対米従属を意味していないという事です。ここに、形而上学的な単純な等価方程式は成立しません。筆者が指摘する様に、集団的自衛権行使は、対米隷属なのです。しかも、それは自衛権とはいえ、自国が攻撃された場合ではないので他衛権と言うべき代物であり、そもそも日本防衛とは別の目的の為のものです。
本書は、2018年に期限切れとなる日米原子力協定と原発問題を日米同盟問題全体から考察する上で、全日本国民必読の書です。
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