Thursday, August 28, 2014


教科書に絶対でない日本史:大戦時の日米独ソの諜報戦の内情を知る上で不可欠の書対米従属 Slavish Obedience to the U.S. 批判論者/セヌリ党の中西良太さんのレビューより
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2014/8/23
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吉野さんは、戦時中の在独日本大使館勤務時と沖縄密約交渉に就いて内情を吐露されており、とても興味深い本です。例えば、当時勢力を誇ったアメリカ共産党を装ったFBI工作員が、吉野さん一行に駅で接近し、後の米による原爆開発の情報を流し、彼らの反応を見ていた箇所は、さすがインテリジェンスのプロの分析と記述だと感心しました。こういう情報は、教科書には絶対出てきませんが、歴史学的に重要な細部です。また、ここからも当時から軍部だけでなく、外務省も諜報機関の機能を負っていることも理解できます。

さらに、本書では幾つかの極めて重要な吉野さんによる歴史的証言と佐藤さんによる分析がなされております。例えば、現下日本での反知性主義、排外主義と匿名性の増大の内的関連を佐藤さんは、「社会が匿名を好むようになる状況の背後には、異論を唱える者を排除しようとする全体主義的な力が存在するのだ。現下日本でも、個人情報保護という大義名分によって匿名化が急速に進んでいるが、その背後に少数者を排除する同調圧力があることを、多くの日本人は認識していない。」(139ページ)と鋭利に分析されていたり、吉野さんの証言で、当時の在独全権大島大使が、部下達にソ連によるベルリン包囲進撃の中でも、宴会に興じ、酒と肴を危険の中でも部下達に持ってドイツ首脳部に届けさせることに執心し、250名ほどの在留邦人達の命もそっちのけだったという無秩序で、悲惨な有様に当時の所謂大日本帝国の縮図が見受けられますし、本書において最も核心に触れる部分です。また、ソ連の前線部隊によるによる物資強奪、財産没収や、手当たり次第のドイツ人女性の大量レイプ事件は事実であったことが、吉野さんによって証言されており無視できません。そして、日本は本土決戦に備えて、中国共産党から学んだ、日本軍にとって不慣れなゲリラ戦を陸軍中野学校がマニュアルまで完成させていた事実や、リッベントロップ、ゲーリング、ヒムラーなどのヒトラー側近が、密かに英米と通じて、和平交渉へともっていき、且つ対ソ連戦を継続する戦略を敗戦土壇場で持ち出し失敗していたことなども印象に残りましたし、教科書にはこの史実も出てきません。これらの論考の中で、本書に込められたメッセージと言えるのが、大島大使に就いて論評した次の箇所です。

佐藤さん:「この程度の情勢認識と判断しかできない人物が、強引に日独の軍事同盟を推し進め、日本を戦争へと引きずり込む上で大きな役割を果たしていたという事実を歴史にきちんと刻み込んでおく必要がある。」(211ページ)

やはり、ドイツでの外交の最前線でもインパール作戦での牟田口廉也のような人物が指導していたために無謀且つ多大な危険に巻き込まれるはめになったという点は共通しているし、正に当時の日本社会の縮図と病根をここに見る事が出来ます。
 
本書は、大戦時の日米独ソの諜報戦の内情を知る上で不可欠の書です。

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