Friday, August 1, 2014


佐藤さんによる神学的「資本論」解釈は面白いです!ただしここでは革命抜きです!対米従属 Slavish Obedience to the U.S. 批判論者の中西良太さんのレビューより
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2014/8/1
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レビュー対象商品: いま生きる「資本論」 (単行本)
佐藤さんは、かの科学的社会主義の聖書「資本論」を口語体で、いわゆる解説本の形式ではなく、当該書籍への思いも綴った、労働者に分かりやすくエッセンスだけを抽出した形で講義されています。佐藤さんは、マルクスの教義の発展を宗教的傾向と論理傾向に分けて、前者の極地をスターリン主義とし、後者を宇野経済学として分類されている箇所が特に印象に残りました。この基本的な佐藤さんの「資本論」受容の史的発展への基本的立場を把握して本書を読まれるべきです。以下が参考箇所です。

佐藤さん:いまなぜ、われわれが「資本論」を読まないといけないのかと言えば、マルクスによって積み重ねられた強靭な思考力ゆえです。マルクスの強靭な思考力を発展させていったのが宇野弘蔵であり、その系譜です。ところが、さきほど「資本論辞典」の「窮乏化」の項目を読んだ時に気づかれたでしょうが、これだと宗教の説明でしょ?生産力神話とか、あるいは革命神話とか、そういう宗教に関する説明ですよね。だから、マルクスのテキスト自体の中に、若干の宗教性はあるのです。その宗教性のところを発展させると、マルクス主義経済学、スターリン主義経済学になってしまう。
(168ページ)

本書は、「資本論」に興味のある日本語読者にとって必読の書です。

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