Monday, August 18, 2014


朴槿恵大統領を理解するための必読書:朴槿恵大統領は民生主義者にして、公約遵守の理想的政治人!,対米従属 Slavish Obedience to the U.S. 批判論者の中西良太さんのレビューより
2014/8/16
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本書は、朴槿恵大統領の自著、自叙伝がカバーしていない12歳以前の彼女や、朴正煕経歴、大韓民国建国の背景(ブレジンスキーが著したように、米国の筋書き通りに、チャンドファン政権まで独裁容認で進んだ)、李承晩政権、5.16軍事革命(1961年)から北朝鮮(北韓)の金王朝(ソ連の傀儡政権、金も大戦時は中国にいたし、彼の帰国は敗戦後である。また、自身の南韓国へのテロ工作を盲動分子の所為にしたり、口先だけの平和攻勢に出るのに長けている)の成り立ちまで網羅され、また大統領とその家族を同権視する韓国の価値観までも分析されています。

一言で言って、本書は朴槿恵大統領がネオリバラリズムを克服し、民生主義を志す清廉で、倹約家で、禁欲主義的な、そして勤勉で、約束/公約を重視し、信頼でき、しかし私生活では孤高な彼女について完璧な肖像を描写しています。彼女の好感度は抜群です。民生主義と公約重視の堅実さが、彼女の尋常ではない意思の強靭さと国民の信頼を勝ち得る主因となっています。

また多くの格言に富んでいる本書は、人生論でもあります。例えば、以下に極めて印象に残った至言を引用します。

1)朴槿恵の母、陸英修:誠実に勝る知恵はない。(29ページ)

2)朴正煕:不正選挙をするつもりなら、しないほうがましだ。(92ページ)

3)朴正煕:壊れかけた民族性を改め、健全な福祉民主国家を樹立する道はないというのか。(101ページ)

4)朴槿恵:経歴や学歴が高くても、それらは信念があって始めて輝くものだ。(167ページ)

5)朴槿恵:人間が弱くなったり不幸になったりする理由は、いつも幸せだけを望み、不幸は少しも、あるいは全く許そうとしない愚かさのためだ。(167ページ)

6)朴槿恵:人間が追求する幸せは、結局平凡の中にあると感じる。平凡でなかった両親をもっていた事自体が、苦難の人生を予告するものだったのかもしれない。心の平和は、私がこの世で一番大切にする宝であり、一番手に入れたいものである。正しく生きようとする道には、心の平和を壊さざるを得ない場合が往々にして生じる。しかし、そうすることで初めて信念を守る事ができるし、良心を痛めないですむ。(PP.171-2)

そして最重要の朴槿恵大統領のテーゼが次に引用する箇所である。それは、安倍とは対局にある政治家としての人倫です。

朴槿恵:政治家として守らなければ成らない最も重要な価値は、国民との約束を守る事。それを一瞬たりとも忘れてしまたら、全ての人から信頼を失う。信頼される社会、先進国として認められるための基本中の基本は、守る事の出来る約束をどれだけしたか、それを守る為にどれほど努力したかである。小さな利益は、例外なく大義に害を及ぼし、小知恵は大知恵をかすませる。口を開ける度に、’’民主’’や’’改革’’、’’革新’’を叫びながら、小さい約束一つ守れないのは、基本的な哲学が欠如しているからだ。(192ページ)

民生主義は、社会民主主義と同様に、今日次の見識を共有している。

朴槿恵:しかし今は、国家の成長と国民生活の質の向上とは必ずしもつながっていません。(218ページ)

朴槿恵大統領は、平和主義で、民生主義で、保守革新の今日重要な国政基調である、’’国政運営の基調を国家から国民へ’’転換し、ネオリベラリズムを脱却し、最高度に民生面での安全保障が実現する福祉民主国家を目指しているという明確なビジョンが本書で感得できます。朴槿恵大統領の言う経済民主化は、以上の理想実現の為にも、雇用システムが酷似している日本にも必要な改革です。

本書は、隣国を理解する上で全日本国民必読の書です。

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