Monday, June 9, 2014


諸事件に関する判断を紋切り型の回答で止めず、さらに其の背後を読む事の大切さ2014/4/18
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本書において、まずフルフォード氏は最近極右勢力、しかもナチを崇拝模倣する勢力の台頭を憂うことから本書の論述を始めている。例えば、先のウクライナ情勢において親露政権に対し、EU加盟を要求する欧米諜報機関に例の如く支援された極右グループ(自由の党:前身はウクライナ社会民族党)がナチの第2SS装甲師団の団章を模倣する集団であることや、アンネの日記破りや、麻生のナチ発言、ねとうよの大量発生やヘイトクライムの猛威など、反中韓の排外主義=ファシズムの流行を想起すれば十分である。また歴史的には、70年代の欧州におけるCIAの秘密作戦Operation Gladio(グラディオ作戦)でも連中が組織訓練した極右集団が国際テロに従事していたが、上述の集団もこの系譜にある。

フルフォード氏は子宮頸癌ワクチン事件を挙げてそれが米メルク社と英スミスクライン社のワクチンが、逆に低発症率のHPVによる子宮頸ガンの発症率を44.6%も上昇させる点から類推を進める。そのような問題あるワクチンを当時舛添厚生労働大臣が、2009年7月にスピード認可し、その後3.11に便乗して子宮頸癌検診と政府補助金による当該ワクチンの接種を加速させた。なぜなのか?さらにまた、これを紋切り型に多国籍企業とその傀儡による金儲け主義、詐欺という回答に思考を止めるべきではなく、フルフォード氏のように、後者のワクチン(サーバリック)の成分アジュデント(元来ペットの避妊薬)から、そこには子宮の大規模で静かな隠蔽された形での破壊を行う人口調節、(結局は白人も標的であり、厳密には階級的であるが)白人優生思想の内在的論理(氏の本書でいうところのナチス)を読み取るべきである。我々の思考は、この手の問題(アフラックのがん保険やモンサントのGMのケースなど)に対しても往々にして帝国主義の金儲け主義という紋切り型の回答で思考を止めてしがいがちである。本書の意義は正にこの点(紋切り型の回答に止まらず、裏の裏を読むこと)への注意の喚起である。フルフォード氏はこう提言している。

  「ここで読者に理解してほしいのは、この子宮頸癌ワクチン問題の持つ''異常性''である。単純な巨大製薬メーカーを部隊にした医療詐欺、金儲け主義による薬害という紋切り型で判断を止めてはならない、という事なのである。繰り返す。こうして私たちは''ナチス''を見逃してきた。」(P.48)

氏の指摘する''ナチス''とは、ナチ党自体を指すのではなく、それと通底する思想的傾向を有した社会問題を創作する権力者達とその政治的意図である。ここでは、ゲイツ財団によるワクチンビジネスと、未来の個人DNA情報管理システムの独占的開発運営を狙ったゲイツの各国の保険行政関係者らとのネットワーク作りが批判の主要な対象となっている。このゲイツ財団にみられるワクチンビジネスが、さらに各国で締結される自由貿易協定とそのISDSと結合してさらに強化される構図である。

本書は、社会問題に関して我々の思索が陥りやすい危うい死角へ注意を喚起してくれる良書であり、正に主権者国民勢力の必読の書です。

対米従属批判論者の中西良太さんのアマゾンレビューより

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