知られざる世界統治のカラクリ:実は民間銀行である中央銀行制度と通貨発行権こそが真の支配勢力の権力の源泉である, 2014/3/7
Amazon.co.jpで購入(詳細) 対米従属批判論者の中西良太さんのアマゾンレビューより
本書は、氏の造語であるサバタイ派マフィアと反サバタイ派マフィアの世界的な対立から、近代から昨今の世界史的事件(リンカーン暗殺やJFK暗殺、911、シリア内戦、数百年の歴史を持つ王族ファミリーによるFRBや日銀の乗っ取りなど)の背景に迫っている。前者は、いわゆる軍産複合体、金融マフィア、ネオコン、排外主義、新自由主義の新帝国主義勢力と同義語であり、曾てナチスを支援したロッウフェラー財団や、戦後ナチスを麻薬密売ネットワークの構築や秘密作戦のエージェントとして雇っていたCIAが属する範疇である。また、米国内の勢力図として軍産複合体と金融マフィアの対立軸を指摘する者もおり、依然複雑な概念規定を強いられている。しかし、いわゆる氏の言うサバタイ派マフィアは、その宗教的なレトリックを抜きにすると、上述の敵対勢力に妥当する。読者は本書を購読するにあたって宗教的なレトリックを除去した現実の具体的な勢力を念頭において読み進めるべきである。私が最も強調したい点は、次のことである。
一般人の歴史のパースペクティブからは既に封建勢力、王族による支配(例えば、ロスチャイルド家)は過去の遺物として意識されていて、現在の支配勢力とは断絶のあるもの、連続性のないものとしている。これは、間違いであり、例えば先の大戦以前以後で認識上の断絶があるが、曾ての王族は造幣権を独占していることが絶対的な富と権力の源泉であり、現在も中央銀行制度下で、それらの銀行が実は民間銀行であり、株式保有の形で数百年の歴史をもつ王族ファミリーとその末裔達が未だ支配階級にあり、造幣権を掌握する形で闇の支配者として資本主義の時代にも存在しているし、構造上それが国民の死角になっている点を氏が執拗に追求している。普遍的な解決策はもちろん中央銀行の完全国有化による個人株主の完全な除去であり、そうして初めて一国の独立した,真に主権者本位の経済政策が実行可能になる。本書は、日本国民だけでなく米国民、諸国民を苦しめている支配階級を捉える上での必要な歴史的なパースペクティブを与えてくれる機会となる。宗教的なレトリックは、そうした数百年の歴史に跨がって造幣権を、その時代に適した巧妙に隠蔽された手段で、独占し、国家の歴史を創作してきた敵対勢力の世界史創作のイデオロギーの外皮である。そしてその本質は、1%による造幣権掌握を通じた絶大な政治経済的な権力とそれによる連中の際限のない富の独占と再生産である。資本主義でも封建主義時代でも、造幣権を掌握する者が絶対的な支配者となる。本書により、日本も米国も依然同様の状況にあることが理解できる。
以下は本書において感銘を受けた幾つかの説得力ある点である。
1)株式会社化される国家や民営地方自治体やTPPを推進している多国籍企業とCIAの戦略的傾向は、氏の指摘するいわゆるサバタイ派マフィアという名称で括られる投資家企業同士による世界法制定や世界政府という排他的な新しいグローバル・ファシズムの傾向そのものである。
2)北朝鮮がCIAの傀儡で、CIAが与えた印刷機によるスーパーKと覚せい剤(日本発明のアンフェタミン)の裏取引を行っているという指摘。また、CIAは曾てのナチが構築した南米、東南アジア、アフガンの麻薬取引ネットワークを利用したという事。これは、CIAの麻薬密売のネットワークと符合する。
3)CIAがゲシュタポとOSSを前身とすること。CIAがナチを雇って、戦後の南米や東南アジアの秘密作戦に利用したことや、彼らが好んで元ナチや元軍国主義勢力、ファシスト勢力を傀儡政権に就けてきた事と一致するし、親和性がある。これはナチの所業の継続と言っても過言ではない。
4)1912年に清王朝滅亡に伴い大量の金塊がアメリカに移り、米国連邦準備銀行が成立し、米国は中国の金塊を借りてきた歴史がある。1937年には国民党が、金塊を米国第七艦隊により米国へ貸与した。その国債で国民党は日中戦争を戦い、韓国や日本の戦後の復興も元は中国が米国へ貸与した金塊の恩恵を受けていたこと。
5)911は、それがビンラディンが犯人と特定されていないし、FBIも彼を容疑者としていないし、犯人たちはアフガン人ではなく、全てサウジアラビアのテロリストたちだった。本書では、さらに最後の清皇帝溥儀の孫による金塊返還の要求を受けたキャンター・フィッツジェラルド証券が返還を開始する前日に、そのオフィスがある世界貿易ビルが爆破されたのは、米国による借金踏み倒しだったという指摘は説得力がある。ペンタゴンにしても、同じサウジのテロリスト達により、ラムズフェルドがペンタゴンの民営化政策を打ち出した翌日に爆破された。どちらもネオコンの意向にあった同タイミングでの秘密作戦であった。さらに、ビンラディン家とブッシュ家は親交があり、敵対勢力ではなかったし、タリバンやアルカイダもCIAの秘密作戦の傭兵だった。CIAは今もアルカイダ系の傭兵たちをシリアで内紛に利用している。
6)ネオコン批判でよくやり玉になるヘリテージ財団、カーネギー財団も、200以上あるロックフェラー財団の一部である。
7)ケネディやリンカーンも政府紙幣を発行しようとしたから暗殺されたと推測されている。例えば、ケネディに渡された造幣のための金塊の権利はキッシンジャーらに奪われたという。
8)日銀の株主には、ロスチャイルドやロックフェラーだけでなく、皇室やイギリスのサスーン財団等も含まれる。民間銀行が紙幣を刷ることは、その株主達が紙幣を刷ることに等しい。米国連邦準備銀行も、日銀も民間銀行である。
9)尖閣諸島問題では、アジアの独自体制樹立を望まぬ米国のWall街の金融マフィアが、香港の市民団体に資金提供し、尖閣諸島への抗議活動や反日活動をさせている。例えば、サスーン財団やオッシュグループである。しかも、サスーン財団は日本の右翼にも資金提供して日中双方から日中衝突を創作している。欧米帝国主義によるアジア分断工作の一端が本書でも明らかになる。
本書でも氏は、造幣権を私的に掌握している闇の支配者たちから中央銀行を取り戻すための中央銀行の完全国有化を提言している。造幣権を完全国有化し、国会と国民監視の下に造幣するべきである。以下が氏の言葉である。
「国会で貨幣流通量の決定が行われ、国民監視の下で紙幣の発行が行われるようになれば、エンターキーを押す人々の権力は奪われます。彼らは各国の王族が中心となっていますが、自分たちの特権が奪われることになります。」(PP.92-3)
「民間企業がドルを刷っているんです。ここが全てのポイントです。これはアメリカだけの話ではありません。中央銀行がある所は皆同じシステムになっています。つまり、中央銀行が無から通貨や紙幣を作り、政府はそれを借りて利子をつけて返している。本当は政府自身が紙幣を発行できるようにすればいいんです。では、なぜそれができないのか?」(P.97)
「彼らからその利益を奪い取れば、医療費をタダにすることもできます。税金を取る必要もありません。医師が国に治療費を請求し、国が医師にその代金を支払う。それだけの話です。」(P.98)
私もそれが理想とする政治経済政策であり、格差や社会福祉の負担を完全に永久除去する最善策が氏に依って提示されていることは本書の核心をなす最重要ポイントである。造幣権を政府が完全に掌握して、以上のような施策を実行する事ができない現状こそが異常事態である。中央銀行の完全国有化と開発主義的政策の断行が、日本を救う最も正しい戦略であることが本書からも理解できた。
本書は日本国民にとって社会問題を世界史的なパースペクティブで考察する上で参考になります。
一般人の歴史のパースペクティブからは既に封建勢力、王族による支配(例えば、ロスチャイルド家)は過去の遺物として意識されていて、現在の支配勢力とは断絶のあるもの、連続性のないものとしている。これは、間違いであり、例えば先の大戦以前以後で認識上の断絶があるが、曾ての王族は造幣権を独占していることが絶対的な富と権力の源泉であり、現在も中央銀行制度下で、それらの銀行が実は民間銀行であり、株式保有の形で数百年の歴史をもつ王族ファミリーとその末裔達が未だ支配階級にあり、造幣権を掌握する形で闇の支配者として資本主義の時代にも存在しているし、構造上それが国民の死角になっている点を氏が執拗に追求している。普遍的な解決策はもちろん中央銀行の完全国有化による個人株主の完全な除去であり、そうして初めて一国の独立した,真に主権者本位の経済政策が実行可能になる。本書は、日本国民だけでなく米国民、諸国民を苦しめている支配階級を捉える上での必要な歴史的なパースペクティブを与えてくれる機会となる。宗教的なレトリックは、そうした数百年の歴史に跨がって造幣権を、その時代に適した巧妙に隠蔽された手段で、独占し、国家の歴史を創作してきた敵対勢力の世界史創作のイデオロギーの外皮である。そしてその本質は、1%による造幣権掌握を通じた絶大な政治経済的な権力とそれによる連中の際限のない富の独占と再生産である。資本主義でも封建主義時代でも、造幣権を掌握する者が絶対的な支配者となる。本書により、日本も米国も依然同様の状況にあることが理解できる。
以下は本書において感銘を受けた幾つかの説得力ある点である。
1)株式会社化される国家や民営地方自治体やTPPを推進している多国籍企業とCIAの戦略的傾向は、氏の指摘するいわゆるサバタイ派マフィアという名称で括られる投資家企業同士による世界法制定や世界政府という排他的な新しいグローバル・ファシズムの傾向そのものである。
2)北朝鮮がCIAの傀儡で、CIAが与えた印刷機によるスーパーKと覚せい剤(日本発明のアンフェタミン)の裏取引を行っているという指摘。また、CIAは曾てのナチが構築した南米、東南アジア、アフガンの麻薬取引ネットワークを利用したという事。これは、CIAの麻薬密売のネットワークと符合する。
3)CIAがゲシュタポとOSSを前身とすること。CIAがナチを雇って、戦後の南米や東南アジアの秘密作戦に利用したことや、彼らが好んで元ナチや元軍国主義勢力、ファシスト勢力を傀儡政権に就けてきた事と一致するし、親和性がある。これはナチの所業の継続と言っても過言ではない。
4)1912年に清王朝滅亡に伴い大量の金塊がアメリカに移り、米国連邦準備銀行が成立し、米国は中国の金塊を借りてきた歴史がある。1937年には国民党が、金塊を米国第七艦隊により米国へ貸与した。その国債で国民党は日中戦争を戦い、韓国や日本の戦後の復興も元は中国が米国へ貸与した金塊の恩恵を受けていたこと。
5)911は、それがビンラディンが犯人と特定されていないし、FBIも彼を容疑者としていないし、犯人たちはアフガン人ではなく、全てサウジアラビアのテロリストたちだった。本書では、さらに最後の清皇帝溥儀の孫による金塊返還の要求を受けたキャンター・フィッツジェラルド証券が返還を開始する前日に、そのオフィスがある世界貿易ビルが爆破されたのは、米国による借金踏み倒しだったという指摘は説得力がある。ペンタゴンにしても、同じサウジのテロリスト達により、ラムズフェルドがペンタゴンの民営化政策を打ち出した翌日に爆破された。どちらもネオコンの意向にあった同タイミングでの秘密作戦であった。さらに、ビンラディン家とブッシュ家は親交があり、敵対勢力ではなかったし、タリバンやアルカイダもCIAの秘密作戦の傭兵だった。CIAは今もアルカイダ系の傭兵たちをシリアで内紛に利用している。
6)ネオコン批判でよくやり玉になるヘリテージ財団、カーネギー財団も、200以上あるロックフェラー財団の一部である。
7)ケネディやリンカーンも政府紙幣を発行しようとしたから暗殺されたと推測されている。例えば、ケネディに渡された造幣のための金塊の権利はキッシンジャーらに奪われたという。
8)日銀の株主には、ロスチャイルドやロックフェラーだけでなく、皇室やイギリスのサスーン財団等も含まれる。民間銀行が紙幣を刷ることは、その株主達が紙幣を刷ることに等しい。米国連邦準備銀行も、日銀も民間銀行である。
9)尖閣諸島問題では、アジアの独自体制樹立を望まぬ米国のWall街の金融マフィアが、香港の市民団体に資金提供し、尖閣諸島への抗議活動や反日活動をさせている。例えば、サスーン財団やオッシュグループである。しかも、サスーン財団は日本の右翼にも資金提供して日中双方から日中衝突を創作している。欧米帝国主義によるアジア分断工作の一端が本書でも明らかになる。
本書でも氏は、造幣権を私的に掌握している闇の支配者たちから中央銀行を取り戻すための中央銀行の完全国有化を提言している。造幣権を完全国有化し、国会と国民監視の下に造幣するべきである。以下が氏の言葉である。
「国会で貨幣流通量の決定が行われ、国民監視の下で紙幣の発行が行われるようになれば、エンターキーを押す人々の権力は奪われます。彼らは各国の王族が中心となっていますが、自分たちの特権が奪われることになります。」(PP.92-3)
「民間企業がドルを刷っているんです。ここが全てのポイントです。これはアメリカだけの話ではありません。中央銀行がある所は皆同じシステムになっています。つまり、中央銀行が無から通貨や紙幣を作り、政府はそれを借りて利子をつけて返している。本当は政府自身が紙幣を発行できるようにすればいいんです。では、なぜそれができないのか?」(P.97)
「彼らからその利益を奪い取れば、医療費をタダにすることもできます。税金を取る必要もありません。医師が国に治療費を請求し、国が医師にその代金を支払う。それだけの話です。」(P.98)
私もそれが理想とする政治経済政策であり、格差や社会福祉の負担を完全に永久除去する最善策が氏に依って提示されていることは本書の核心をなす最重要ポイントである。造幣権を政府が完全に掌握して、以上のような施策を実行する事ができない現状こそが異常事態である。中央銀行の完全国有化と開発主義的政策の断行が、日本を救う最も正しい戦略であることが本書からも理解できた。
本書は日本国民にとって社会問題を世界史的なパースペクティブで考察する上で参考になります。
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